長野県経営者協会長野支部総会

 令和3年度長野県経営者協会長野支部総会が開催された。令和2年度の事業報告と令和3年度の事業計画。コロナ禍であるので、令和2年度がほとんど事業ができず、令和3年度は状況を見て実施ということになる。本会の事業活動本心に沿って支部も活動をしていく。今年度こそ、「会長を囲む経営懇談会」が実施されるといいなあ~と個人的に思っている。

 総会後の記念講話は、山浦愛幸・本開名誉会長が「生糸産業が創った長野県産業」という演題で、八十二銀行誕生の歴史も含めての内容であった。

 1873年に第一国立銀行が設立され1879年に国立銀行設立停止になるまでに153の国立銀行が設立された。現在の八十二銀行は、1877年に上田町(上田市)に設立された第十九国立銀行と1878年に松代町(長野市)に設立された第六十三国立銀行が1931年8月1日に合併して八十二銀行になった。2021年8月1日は90周年記念日である。生糸業が盛んな頃は、マユが銀行の担保権であり、諏訪倉庫で眉を保管したという話も興味深かった。





講演中の山浦会長

みんなで支える森林づくり県民会議

 みんなで支える森林づくり県民会議が開催された。今年度第1回目の開催であり、令和2年度森林づくり県民税活用事業の実施状況についての報告があった。

 現在森林税が導入されてから1期5年で2期終了の2017年度までの10年間は、里山での間伐を中心に森林づくりを進めてきた。現在は第3期目の4年目(令和3年度)に入っており、里山整備のほかに多面的に森林の利活用に使途を広げている。第2期が終了する時点で問題になった森林税基金残高も令和22年度末では358,938千円になった。1年間の森林税収入は6.8億円。森林税は令和4年度までの継続であり、令和4年度末には基金残高が0となる見込みだ。それまでにまた森林税の在り方を検討するのだろう。

 里山整備事業においては、予算の執行はおおむね計画通りだが、整備面積においては、第3期目標値が4,300haであるのに対し40%の1,726haしか実施されていない。「整備面積は予算の関係があり伸び悩んでいる」という県の説明があったが、森林税活用事業の要である里山整備事業なので、ならば今後どうしていくかの説明がもっと欲しかった。

 森林税の使途の認知度は38%。長野県県政モニターアンケート調査の結果ということである。

 山を守る、森林を守るために森林税を活用したたくさんの事業が行われているが、もう一歩環境に踏み込んだ議論ができるといいなあ~というも感じている。

 山奥に残されたワイヤーはどうするのか、鳥獣被害防止のための防護柵を設置しているが、倒壊してもそのままになっている現状、ならば生分解性製品を利用したウッドガードを積極的に利用することにより、さらに森林が生き返るのではないか・・・と思っている。

新型コロナウィルスに関する県民世論調査

 2021年2月15日~3月16日に実施された「新型コロナウィルスに関する県民世論調査」の結果が入手できた。長野県内に居住する18~84歳以下の男女1000人が対象で回答率は73.1%。29項目の調査である。興味深い内容であった。
 
 「新型コロナウィルスの影響により、家庭の収入に変化があったか」についての質問に対し、「減った、または今後は減りそう」の回答は33.1%、「変わらない」は60.5%、「増えた、または今後増えそうだ」は1.0%。「減った、または今後減りそう」の回答の職業別では、商工・自営業は72.7%、現業・サービス業系従事者で42.9%で、飲食店などの打撃の大きい業種を反映している。
 
 「経済活動は、元のように回復すると思うか」の回答は、「回復する」は38.9%、「回復しない」は26.7%、「何とも言えない・わからない」は34.2%に上っている。職業別では、役員・管理職・自由業は「回復する」が52.9%で農・林・漁業は「回復しない」が38.1%、商工・自営業は「回復しない」が36.4%であった。「回復する」時期は「2~3年」との見方が37.0%で「1~2年」が29.6%。つまり3人に2人は1~3年で経済活動がもとのように回復するとみている結果が出ている。

長野優法会総会

 長野優法会通常総会が開催された。いつも6月は私は海外にいるので出席できないことが多いが、今年は久しぶりに出席することができた。長野優法会に所属する法人の関与税理士は、長野優法会の総会や講演会に出席できる。
 高野税理士や中嶋税理士と久しぶりに顔を合わせることができてこれまた嬉しかった。総会終了後に、初めて長野税務署長にご挨拶もできた。税理士定例会はWebで行っているから、今まで直接お会いする機会がなかったのだ。
 今回の総会には、2件の関与先の社長が出席してた。二人とも若い社長である。
 音頭取りは私。総会終了後に二人を引き合わせ、お茶を飲みながら鼎談。異業種であり、初の顔合わせにもかかわらず、この鼎談は盛り上がった。
 
 各クライアントは、世代交代の時期を迎えているところが多い。世の中が落ち着いたら、若い経営者や次期経営者を集めて懇談会をしたいと思っている。

長野税務署長のご挨拶

人生終い(その2)

 相続の仕事をしていると、被相続人とその家族の人生の重さを感じる。
 4月に亡くなったYさんの相続人全員とお会いした。Yさんが亡くなって長野で一人暮らす妻のRさん。子供たち二人は県外で居を構えている。この土曜日に納骨で長野に帰省した際、相続の件で事務所に来所してもらった。
 高齢になったRさんを思いやる二人の息子に初めてお会いして私は嬉しかった。それぞれが母親のRさんを大切にしている。反面県外で生活しているので、Rさんの傍にいることができない寂しさと申し訳なさが、Rさんに対しての一言一言にこもっていた。
 帰り際に、二人の息子は「相続の手続きをよろしくお願いします。」と頭を下げられた。
 「お任せください。」
 Rさんとのおつきあいが40年以上。Rさんは「まだ15年は頑張れる」という。Rさんが頑張る限り、私も頑張りたい。Rさんは私のことだけでなく私の家族のことまで気にかけてくれていた。これからは、私がRさんのことを見守っていく時になった。
 人生を重ねることの良さがどんどん身についてきて、このことを次世代に伝えていきたいと思う。

SDGsフォーラム・見破られるESG

 日経SDGsフォーラムで伊藤邦雄氏(TCFDコンソーシアム会長/一橋大学 CFO教育研究センター長)の講演を聞く機会があった。その中で「見破られるESG」の話があり、12パターンのうちどのくらい該当しますか?という問いかけがあり、そのパターンを披露された。
 もうドキドキである。
1 横並び対応型・・・同業他社等がやっているから自社もやる
2 満遍なく薄塗型・・・ESGやSDGsすべてに中途半端な対応
3 本社独走型・・・本社や担当部署ばかりが一生懸命で事業部門が付いてこない
4 社内温度落差型・・・ESG意識や行動で部門監査が大きい
5 専門部署丸投型・・・担当部署に任せきり
6 現状積み上げ型・・・到達すべき水準や姿を描かずに、現状からの改善に満足してしまう
7 収益性不釣り合い型・・・ESGばかり強調し、資本生産性の低さを正当化する
8 マテリアリティ希薄型・・・自社の強みや特徴を忘れ「自社ならでは」を閑却
9 自社独善志向型・・・自社ばかりがよいことをやっていて、他社の遅れを批判・非難する(自分のことを棚にあげて他人を嘲る)
10 戦略非連動・不拡張型・・・ESG・非財務要因が重要になっていることを経営戦略に生かせない
11 パーパス非連動型・・・パーパスを考慮することなく社員エンゲージメントを向上できない
12 取締役会非関与型・・・ESGは執行側のもんだいとして、取締役会が目配りすることなく監督していない

ラショウモンカズラ

ながの緑育協会

 5月の連休が終了して、いよいよ監査の時期がやってきた。監事に就任しているのは5団体だ。
 まず最初の監査は一般社団法人ながの緑育協会。事業報告と決算報告を受けてから監査に入るのだが、もう篠ノ井中央公園の駐車場に車を止めた時からワクワクだ。管理棟の前には、きれいにプランターに植えられた花がたくさん。そして公園にはいろんな種類の花が咲き誇っているから、いつも監査の前に公園内をぐるっと回って花たちのと会話を楽しむ。
 ながの緑育協会は平成23年に設立され、緑化意識の啓発と緑の普及を目指し事業を進めてきた。小学生対象の「花育・学校プロジェクト」では、毎年小学校で授業を行い子供たちの豊かな心を育んでいる。令和2年度は湯谷小学校と芹田小学校が対象であった。・・・というように、事業報告を聞いてもワクワクするのだ。  
 緑は人間を優しくする。それだけにながの緑育協会の働きは大きいと思っている。

管理棟とその前にはプランターに植えられた花が一杯。

 

公園内に植わっていたベニバナトチノキ。

 

ベニバナトチノキ、和みます。

 

藤棚が見ごろ。

 

素晴らしい白花エニシダ

 

白花エニシダを近くで。和みます。

 

フロックス

 

ミツマタ

人生終い

 5月になった。事務所は今日から5連休。中には有休を使って、4月29日からの7連休を過ごしている職員もいる。とはいっても、私は今日は仕事で事務所。誰もいないところでの仕事は捗るんだわ。
 先月に亡くなったYさんのご遺族に、今後の件も含めての打ち合わせでお会いした。Yさんとは40年近いお付き合いがあった。私の税理士人生とほぼ同じ歳月だ。ドクターであったYさんとは、お互いの家族同士での関りがあった。それだけにいろんな思いが自分の中に押し寄せている。
 Yさんが大切にしまってあった書類の中から、昭和34年の長野税務署から届いた封筒が出てきた。封筒の中には相続税の更正決定通知書が入っていた。Yさんのお父様の相続の分らしい。封筒は今では見ることのない薄い茶封筒である。Yさんの配偶者のRさんは「まあ~こんなものまで取っておいたのね」とびっくり。私もびっくりと同時に、Yさんの大切に保管していた気持ちが分かるような気がした。
 Yさんの相続手続きが終了したら、Yさんの相続税申告書と一緒にこの更正決定通知書をファイルするといいわね。Rさんとそんな会話をしている。

白い杖の留学生国際大会

 社会福祉法人国際資格証が援護協会は視覚障害を持つ海外からの留学生を受け入れ、日本の盲学校で学び、鍼灸の資格を取得させている活動を行っている。日本で学んだ留学生は、母国において視覚障害者を取り巻く教育分野や雇用の発展を目指し、活動を広げているのだ。
 もう20年近く前になるが、モンゴルからの留学生を受け入れるために、私は協会の役員と一緒にモンゴルに向かった。初めての地である。その年に留学する予定であったガンゾリグ君は日本語が上手に話せる好青年であった。彼の家を訪問して家族にお会いして、ガンゾリング君と日本に向けて出発。その際のガンゾリグ君とお母さんとの別れが自分のことのようで、私は涙が止まらなかったことを思い出す。
 私が留学生を迎えに行った国は、モンゴルのほかにスーダン、ケニヤ、ベトナムだ。一つ一つ思い出深い出会いであった。
 「帰国留学生を一堂に招き、これまでの成果の確認と未来への展望を!」の願いが1年半前に実現し、その報告書が出来上がってきた。ガンゾリング君だけでなく何人かの留学生とかかわった私は、この報告書を手にして胸一杯。母国で活躍している元留学生の姿を改めて知ることになり、協会の働きを止めてはならないと強く感じている。
 

遺言書の作成

 遺言書を書き直したいというMさんが事務所に来所した。Mさんは以前に自筆遺言書を書き、事務所でその遺言書を預かっていた。配偶者を亡くして10年近く。独居生活を続けてきたが、最近思い立って書いた遺言書があった。新しい遺言書の書き方で、財産目録はパソコンで作成。財産目録にも署名押印した。その時には、これで少し楽になったといっていたMさん。でも迷いが生じて事務所にやってきたのだ。
 遺言書の一部を書き直したと、遺言書の訂正部分だけを持ってきたOさん。これじゃあ通用しないかな。Oさんと話し合っての書き直し。
 最近相続が発生して、預かっていた遺言書の検認をした。検認の場で開封した遺言書の封筒には、遺言書とともに、別紙で訂正文が入っていた。もうビックリである。
 このようなことが1ヶ月の間に3件。遺言書を書いても迷うことが多いんだということを改めて感じた。
 その都度寄り添って、ご本人の残したい遺言書を大切に預かり続けている。

ショウジョウバカマ