長野優法会講演会(私にとっての温故知新)

 長野優法会講演会第2部は、八十二銀行松下頭取の「私にとっての温故知新」という演題での講演だった。松下戸津織が、これまでの銀行員生活から感じたことを含め、多岐に渡りお話しいただいた。その中で部下育成について「どうやるか」ではなく「何のために」を考えさせることが大切であるというところが非常に印象的であった。

・ 仕事は面白いですか

・ 遣り甲斐はありますか

・ 目先のことに追われていませんか

・ 指示・命令だけで動いていませんか

・ 自分で考え行動することを意識していますか

・ 不平・不満・愚痴がよく出ませんか

・ 評論家になっていませんか、問題を他に転嫁していませんか

・ 「初心」を忘れていませんか

・ これだけは大切にしたいという信念はありますか

・ 仲間やチームの必要性をどう考えますか

・ 将来のことを考えていますか

・ 「こうなりたい」という目標を持っていますか

・ 「人生の当事者」になっていますか

 上記の項目について、「何のために」を基準に現在の自分を振り返って行くと、大きな変化がらわれていくんだろうなあ。

長野優法会講演会(徴収事務について)

 毎年秋に開催される長野優法会主催の講演会。今回は、川口長野税務署長の「徴収事務について」という演題での講演と松下八十二銀行頭取の「私にとっての温故知新」という演題での講演があった。

 「徴収事務について」は、普段なかなか聞くことができない内容で興味深かった。新規発生滞納は消費税(地方消費税のぞく)は57.3%、申告所得税が25.8%で、滞納合計額は722億円となっている。滞納整理の基本姿勢として、  「滞納となった国税については、期限内に国税の納付を行っている大多数の納税者との間の公平性を確保する観点から、早期着手・早期保全に努めるとともに、基本方針のもと、滞納の整理促進に取り組む。」

 そして基本方針とは、

1 滞納整理は、滞納者個々の実情に即しつつ適切に対応

2 大口・悪質滞納事案に対する厳正かつ毅然とした対応

3 処理困難事案に対する組織的な対応

4 消費税滞納事案の確実な処理

 期限内に国税の納付を行っている大多数の納税者との間の公平性を確保する観点 は確かに大事だわ。

近代漆芸名品展

 素晴らしい作品に出合った。仕事で新潟へ足を運んだ時のこと、その仕事先の関連団体が運営する美術館に連れて行ってもらったのだ。

 現在の展示は「20世堆朱陽成 没後70年記念」と題して、20世堆朱陽成の彫漆の作品が並んでいる。漆芸は今まで気に留めていなかった世界だ。しかしです。この美術館で出合った堆朱に、私は魅いせられてしまった。

 漆芸技法はいろいろあるが、「彫漆」という技法に目を見張るものがあった。堆朱、堆黒、堆黄、堆青を何回も塗り重ね、その塗り重ねた漆を掘って行くのだ。紅花緑葉だ。いろんな作品が並んでいたが、私の心をとらえたのは「萬年青 香合」。つややかな緑の葉からのぞいた赤い実が何ともなまめかしかった。幸せを感じる時間だった。

脱炭素社会に向かう潮流と森林・木材の新たな価値

 『脱炭素社会に向かう潮流と森林・木材の新たな価値』という演題で、東京大学教授の高村ゆかり氏の講演を聞く機会があった。

 各企業の認識も大きく変わってきていて、気候変動に対する考慮を企業経営に統合している。 特にサプライチェーン管理、人材・労働者の権利など社会配慮、Scope3(サプライチェーン、バリューチェーン)の排出量にも重きを置いている。そのほか企業の情報開示の強化や金融機関の情報開示とリスク管理も挙げられる。このサステナビリティ情報開示の動きについては、森林・水等自然資本に関する情報開示の指針化の作業が進んでいるとのことである。そしてScope3の排出量をいかに削減していくかは重要である。

 自然資本という観点から、バイオ経済と森林吸収源の促進が不可欠であり、いかに森林を持続可能にして保全をしていくかが大きな課題である。

 中小企業だからと言って脱炭素に向けての活動をしていないと、経済界で相手にされて行かなくなる可能性がある。Scope3を意識してほしい。取引相手とされなくなる可能性も高くなってきているのだ。企業と地域の価値を高める時代に入ってきていることを強く認識しながら、独自にできることを進めていく必要があるだろう。

JALイノベーションラボ

 「日本航空が取り組むDX戦略」と称して、JALイノベーションラボの施設内見学と懇談会が開催された。JALイノベーションラボは2018年ン4月に開設されている。施設内には、サービス等に結び付くアイディアを形にするために空港や機内を模したスペースを置いて、さらなる向上を目指している。自由な発想による新たなサービスの生み出しが目的だ。

 JALのDX戦略については、日本航空(株)デジタルイノベーション本部イノベーション推進部・斎藤勝部長からお話を聞くことができた。以下は心に残った言葉。

 『DXは顧客サービスにつながる。全社員の物心両面の幸福点を追求し、お客様に最高のサービスを提供することによって、企業価値を高め社会の進歩発展に貢献する。』

 『DXの3の罠として、1 流行に乗ってしまう  2 ゴールの不明確  3 想い、覚悟、粘りが不足、最後は「人」次第』

 『社内の信頼を勝ち取るには、現場に根を張る。成功は現場の力、失敗は自分の責任。』

JALイノベーションラボ

入口に入って、これだけでテンションアップ。

チェックインカウンター

機内エリア

搭乗エリア

空港内で活躍するロボット

経団連との懇談会

 経団連との懇談会に出席した。テーマは「環境」である。経団連環境エネルギー本部・本部長長谷川雅巳氏から、「GX、CE等に関する経団連の取り組み」のお話を聞いて、その後参加者との懇談に入った。

 参加者は長野県経営者協会に所属する一部の企業である。

 取り組みの話の中で、2050年CNに向けた「7つの道筋」というのがあった。現在1次エネルギー供給量は、原子力3%、再エネ12%、化石燃料85%となっている。これを2050年CNにむけてどのように行動していくかの道筋が興味深い。

(1) ゼロエミッション電源の確保

(2) 電化の推進

(3) 次世代電力ネットワークの実現

(4) 熱源へのカーボンフリー水素、アンモニア、合成メタンの導入

(5) 生産プロセスの変革、革新的製品・サービスの開発・普及

(6) 材料におけるカーボンリサイクル、ケミカルリサイクルの推進

(7) ネガティブミッション(森林吸収源対策等)

 項目を挙げれば上記の通りだが、すでに日本企業も革新的な技術のイノベーションが始まっている。地方の中小企業はどうしていったらよいか。少なくとも現在の日本の環境に伴う経済の動向がどうあるのかを伝えていく必要があると私は思っている。

 大きな世界でのモノの見方に触れ、大変勉強になった1日であった。

 懇談会の後の昼食会では、ランチを楽しみながら、長野県の水素ステーション、水素自動車についての取り組みで話が盛り上がった。

長野県森林鳥獣対策地域の視察

 長野県は森林県であり林業県を目指す方向にかじ取りをしている。令和5年度から5年間の森林税活用事業は、主伐・造林を主体に進める計画である。

 造林において鳥獣被害防止対策が必要とされるが、2050ゼロカーボンを目指す長野県として、生分解性の鳥獣被害防止帯を利用する必要性が高まっている。長野県全体で生分解性製品の利用状況が、非分解性製品と非悪してどのくらいの割合であるかは、統計を取っておらず不明であるが、今後の取り組みを鑑みての実証実験も行われている。現在までの成果と進捗状況を確認するために現地視察を行うことができた。

 視察場所は2箇所。平谷村中平地区の村有林で行っているモニタリングの現状と根羽村大又入地区の長野県林業公社管理地区である。

 それぞれに考えさせられることが多かった。今、報告書を作成中である。

 視察終了後に根羽村庁舎に寄らせてもらった。根羽村村長との懇談も嬉しかったし、リニューアルされた根羽村庁舎の見学も目を見開かされるものが多かった。根羽村杉で内装を行っているのだ。

 そして何より、根羽村杉で作ったタオルに感動。根羽村杉をチップにしてから和紙にする。細く裁断し糸にして布を織ったそうだ。化学繊維は一切使用していない。また購入した者は、わずかの還元を村に行い、村はその資金を森林整備に充てているという、まさにサステナビリティの取り組みだ。

長野県森林組合連合会HPより

アンコンシャス・バイアス

 アンコンシャス・バイアスのワークショップを開催した。約30名が集まりアンコンシャス・バイアスとはどんなことかを受講し、さらにそれを深めるために、ワークショップとしてクロスロード・ダイバーシティゲームを行った。

 上記が何に見えるか?アヒルなのかウサギなのか。心理学者のジャストローという人が作成した騙し絵だ。私は最初アヒルと思ったが、アヒルとウサギのどっちに見えるか?と問われウサギも認識するようになった。「無意識の思い込みや偏見」の一例としての説明に納得。

 クロスロード・ダイバーシティーゲームでは、同じ課題に対していかにいろんな考え方があるのか・・・ということを学ばせてもらった。まずは気づいて、対処するが大切ですね。

連合長野・男女平等参画推進委員会と経営者協会・女性部会との意見交換会

 連合長野・男女共同参画推進委員会と経営者協会・女性部会との意見交換会が開催された。今回で3回目である。連合長野側から、現場での課題を出してもらい、経営者側からその課題についてどう考えるかの意見交換である。

 『女性活躍ということは管理職になることなのか。枠が決まっている中で、管理職になれないということは活躍できないということか?』という意見が出た。これはショッキングであった。女性活躍ということは社会でも取り上げられている。その活躍とは、確かに管理職に収まると活躍しているねという評価がある。しかしである。その人が十分に自分の能力が発揮できて、遣り甲斐をもって働くことが活躍ではないだろうか。経営者はそういう人たちを見ている。

 経営者は覚悟をもって経営に携わるとともに働く人たちとの信頼と共感を深めることが必要だと思っている。

長野県経営者協会・長野支部「会長を囲む経営懇談会」

 今度は長野支部での「会長を囲む経営懇談会」が開催された。碓井会長のスピーチで印象に残ったこと。

 一つ目として、『トップに立つ者は自分の考えをはっきり表現する。現場の人たちと話し合い、現場の人たちの気持ちを汲み取り、発信していく。そういう中で人が集まって行く。』というトップとしての姿勢。経営者は覚悟を持たなければならない。

 二つ目として『労働力の不足から女性参画でなく、多様性を受け入れること。イノベーションを生むよりどころは多用性にあり、イノベーションが生まれる。』のように、女性参画は数合わせであってはならない。

 そして今の時代にあって、経営基盤も変えていく(カーボンニュートラル)必要があるともおっしゃった。この点について、私は行政とのかかわりをもっと深めていく必要があるのではないかと感じている。民間は民間、行政は行政というそれぞれの立場でのみ事業を進めているような気がする。

 長野県経営者協会の一つの使命として、行政に提言することがある。環境に関しても、もっと深いところで話ができるといい・・と思っている。