長野市やまざとビジネス支援補助金現地視察

 長野市では「やまざとビジネス支援補助金事業」を行っている。令和4年度に採択された事業の進捗状況も含めた確認をするための現地視察を行った。

Spicana~ジビエ食堂ino-shika~

 自然と共に生きる事業として有害鳥獣の利活用をしている。ジビエを目的として来店されるお客さんが多く、「若穂でジビエが食べられる」という地域イメージが定着しつつある。また狩猟に興味がある方も多数来店されているそうだ。

お店の向かい側に会った道祖神。和むわ。

NPO法人保科の里~さとやま食堂~

 保科温泉にできた地域に必要とされる飲食店。「保科温泉に食堂を存続し、雇用と村おこしの拠点とする事業」を目的としている。

 店の中に張るとリンゴのシンボルツリーが素敵だ。

ジビエセイロ蒸しがメインのメニュー。

店内にはこうした空間もある。

(株)awai~徳武家~ 「戸隠古民家分散型ホテル事業」。歴史ある徳武家の土地建物を取得し、宿泊施設に改修中。

古い梁や土壁をうまく利用できるといい。

 保科地域と戸隠地域を回ってみて、これから益々面白くなっていく地域だと実感している。

 令和6年度事業の「やまざとビジネス支援補助金」の応募期間は10月16日~11月30日。すでに何件か問い合わせがある。中山間地の活性化に少しでもつながっていくといい。

労使懇談会

 長野県経営者協会と連合長野との労使懇談会が開催された。

 連合長野の根橋会長のご挨拶、長野県経営者協会の碓井会長のご挨拶でスタートした。

 碓井会長は「経営者が覚悟をもって労働者と一緒に待遇改善をしていく。そのためには労働者の知恵も発揮してもらいたい。」とおっしゃった。労使対決ではなく労使協調して改革をしていく必要性を説いている。「社会課題の解決するのは企業で、社会科課題と真摯に向き合い課題解決に取り組む。そして世の中の大きな変化に対応していかなくてはならない。」

 根橋会長も「少子化・人口減少問題に対応するためには思い切った改革が必要である・」とおっしゃっていた。

 本日の中心は、「労働行政の課題等について」という演題で、長野労働局長の久富康生氏の講演である。その中で「子育て世代の女性労働者」についての話が出た。子育て世代の希望就業形態で末子が6歳以下の者はパートを希望するのが52.3%、末子が7~18歳の場合は32.4%であり、その意思を配慮した雇用が必要であるとのことであった。現状ではそのような雇用体系をとらざるを得ないだろうが、思い切った改革をすることにより、フルタイム勤務ができるような社会に変えていかなくてはならないと思っている。

 様々な意見が出て大変勉強になり、経営者としてもどのように向き合っていくかを再認識する機会になった。

LEADER

 長野県経営者協会主催の「女性の能力開発セミナー」に、今回は事務所の職員が2名参加している。第3回目が終了し今朝の朝礼で、出席者から内容の報告があった。

 第3回目は「リーダーの役割を考えるー自分とチームをリードするために」というテーマでのワークショップ。このセミナーに参加する回数を重ねるごとに、参加している職員のキラキラ感が増してきている。とても嬉しいことだ。

「LEADER」はそれぞれの意味のある言葉の頭文字で組み立てられている。

「L」はListenで「聴く」。気持ちを聴く、考えを聴く、質問する、につながる。

「E」はExplain。「説明する」で方針、目的や目標、拝啓などを自分の言葉で相手が理解できるように伝えること。翻訳力である。

「A」はAdvise/Assistで「支援する」。仕事の勘所やポイントを伝える。助言やサポート、部下の能力を観察することだ。

「D」はDiscuss。「議論する」。つまり相手の意見に耳を傾ける姿勢を持つ、多角的な視点、当事者意識、共感をもって話し合う。

「E」はEvaluate。「評価する」で仕事のできたこと、できなかったことを正しく伝える。個別の育成目標を考える。

「R」はResponseで「応答する」。一言加えた挨拶、声がけをして承認欲求を満たす。背kky区的な声掛け、励ます、「報・連・相」を促進させる。

 こうした意味合い、行動は、誰もが意識しているとまた職場も変わってくると思う。セミナーも受講することによって学びえたことをどう生かしていくか、どう実践していくか、今回の参加者の変化が楽しみである。

二人のREIKOさん

 私には40年以上お付き合いのある二人のREIKOさんがいる。二人とも80歳近くになる女性だ。

 二人とも配偶者をなくし、介護付きマンションに入居している。定期的に声がけをしたり、訪問したりしておしゃべりをする時間を設けているが、この二人の人生と自分の税理士人生が重なっていることに感慨深い。

 税理士としてスタートすると同時に、この二人とのかかわりを持つようになった。お互いに、プライベートのことも含めて大きな変化があるごとに喜んだり涙を一緒に流したりしてきた。スタートは税理士としてであったが、その後は親しい個人として一緒に歩んできた部分が大きいと思っている。

 久しぶりに一人のREIKOさんにお会いしてきた。お互いに顔を見たとたんに涙ボロボロ。思わず手も握りしめ、REIKOさんの手の力強さに、元気に生活していると感じ安心した。REIKOさんの今後のことも含めていろんな話をしてきたが、「子供たちが今後仲良く生活していってもらうのが一番の望み」と何度も口にしていた。

 クライアントの関係から始まって、いつしか女性同士のお互いに大きな存在になっていた関係。後見人になっているわけではないが、義務ではなく、ずっと見守っていたい存在になっている。もしかしたら、これが女性税理士としての強みかもしれない。

 REOKOさんと次回の訪問を約束して立ち去るときに、涙流しながら「また来てね。」と何度も言っていた姿がちょっと切なかった。

環境問題・エネルギー問題の本質

 「環境問題・エネルギー問題の本質」という演題で東京大学公共政策大学院特任教授の有馬純氏からのご講演をいただいた。

 パリ協定の仕組みから始まって、グラスゴー気候合意、COP26~COP28までの内容や評価、また各国の思惑なども交えた内容であった。今までの流れを時系列に説明してもらい、私の中では、今後の課題がさらに明確になったと思う。

 ポイントは次の通り。

1 脱炭素化に向けた長期トレンドは確実。反面、新興国の状況を考慮すれば、日本の目標である2050年カーボン                           ニュートラルは絵に描いた餅。・・・何となく感じていたが、新興国の在り方を考えると納得してしまう。つまり温暖 化問題とエネルギー問題は、表裏一体ということ。

2 2050年ゼロカーボンのための温暖化対策は高コストであり、更に高い日本のエネルギーコストを引き上げる。 2030年までの43%減も根拠が乏しい。

3 再エネの主力電源化は重要であるが、国産再エネ技術の推進はコストとのバランスに留意。

4 国産原発活用のためには強い政治的リーダーシップが必要。

 最後に有馬氏がまとめてくださった内容の一部です。参考に・・・。

北陸三県・長野県経営者協会役員協議会

 福井、石川、富山、長野の経営者協会役員協議会が長野で開催された。20名が集合し、各県の情報交換を行った。毎年行っているが、今回は長野県が当番。まずは国宝松本城を見学し、その後セイコーエプソンの広岡工場の見学に入った。

国宝松本城。

セイコーエプソン広岡工場の建物に入ると素晴らしい空間が広がっている。

 デジタル捺染機「Monna Lisa」をまず見学。スタートから圧倒された。イタリアと日本の2か所でデジタル捺染の研究開発を行っているそうだ。インクの調合を必要としないデジタル捺染は、高精細でかつ階調豊かな印捺を実現している。

「Monna Lisa」

「Monna Lisa」 が設置されている部屋に一緒に展示されている布は、すべて 「Monna Lisa」 による捺染。

 次は話題の「乾式オフィス製紙機・PaperLab」。使用済みの紙を水を使わずに再生する。紙の購入や廃棄の為の輸送頻度が減るためCO2排出量を削減し、PaperLabで作った紙を社内で利用することで紙の購入量を減らし、環境負荷低減に貢献している。

 このことは以前から知っていたが、実物を見るのは初めて。他の経営者も非常に関心を持っていた。金額は2,000万円ぐらいで、もう少しコンパクトなものを開発中だとか。結構大型なので、設置するのに広いスペースが必要。

「PaperLab」

ガーメントプリンター。Tシャツに印刷するプリンター。

 少し前に碓井会長からプリントヘッドのことをお聞きしたが、今回の視察でさらに深まった気がする。そしてこうした技術が、いかに環境に優しく活かされているかも再認識できた。参加者の皆さんの関心は、 「乾式オフィス製紙機・PaperLab」 に対して一番高かったと思う。私も同様だ。

 この視察後に長野に戻って行ったグループごとの各県の情報交換も充実したものだった。

ビジネスリーダーとしての心構えNO3

 まだまだ続く。碓井会長は言う。自分たちの存在意義は?強みは?長期的課題と短期的課題を検討しよう。会社の果たす役割は何だろうか。社会に役立つから会社は存在する。お客にいいねと言われるから会社は存在する。社会に新しい価値を提供する企業社会がよくなる形で利益を出さなくてはならない。

 私はこの時に「蒼天在上」という言葉を思い出した。よこしまな気持ちを持っていても空の上には青空があるように天の上からは必ず見ている人がいる。・・・正しい利益の出し方をして社会に貢献するのだ。

 ワークショップの第1部が終わりに近づいた。碓井会長は力を籠める。経営者トップとしての心構えと役割の一つに「自身の存在意義の顕現化」がある。経営者者はすべての人を元気づける存在、人の心にともしびをともす存在でなければならない。一人一人が納得して「やるぞ」「よしやるぞ」となる組織にするにはどうするか。

 取るに足らない教師はただしゃべるだけ。

 少しマシな教師は説明しようとする。

 優秀な教師は自分でやって見せる。

 偉大な教師は人の心に灯をともす。(ウィリアム・アーサー・ウォード)

 最後に、このウィリアム・アーサー・ウォードの言葉を挙げて、「自分の会社をこうしたい、具体的に自分はこうしたいを明確にすること。人の心に灯をともして。」と碓井会長は締めくくった。

ビジネスリーダーとしての心構えNO2

 碓井会長のワークショップはまだ続く。

 次に「組織を動かす心構え10+αか条」という話に進んだ。

1 本質を究め、極める・・・常に「物事の本質」の見極めや生きた情報集めに専心しよう。定石や常識が正しいとは限らない。

2 謙虚に学ぶ、多様性の尊重・・・高い志と謙虚さがあれば、上司に限らず、部下や小さな会社からも学ぶことができる。誰とでも尊敬しあう対等な関係で接し、謙虚に学び、共に考える同士を作ろう。

3 目的意識・・・常に「何のために」を考えて活動しよう。ときに手段が目的化してしまうことがある。目的達成の最適な方法を常に考え、チームを正しい方向に進めよう。

4 メリハリを意識(トップダウンとボトムアップ)・・・常に優先順位を意識してマネジメントする。自ら注力すべきところ、任せられるところが明確になり、人も育つ。成果も上がる。

5 情熱、熱意・・・「黙って俺についてこい」はダメ。ビジョンを持って、時にやって見せ、部下を信頼しやらせてみて、情熱をもって叱る、褒める。

6 決断力・・・決断力は大事。しかも迅速な。「一緒に考えよう」と反対の人たちも巻き込む。的確で迅速な決断も日ごろの準備が大切。迅速なリーダーの決断が組織にスピードある勢いを生む。

7 影響力の発揮、構想力を磨く・・・総合力を最大化するためには、自らの傘下はもちろん他の職場、上司、社外の組織も巻き込む。情報は、報告を受けるだけでなく取りに行くもの。そして主体的に動き出す環境を作ろう。人に指示されたことより自発的に考えたことのほうが力を発揮する。

8 説得の技術・・・ただ声を大きくして感情でしゃべってもだめ。どうしたら自分の意志が相手にわかってもらえるかを、よく考えて話す。

9 覚悟(責任感)・・・常に会社を代表しているというラストマンとしての自覚。失敗を恐れず挑戦し続ける覚悟。部下に感謝し、いたわることを忘れずに。リーダーの覚悟が組織を動かす。

10 強みに集中(長期視点で考える)・・・強みの正確な理解が必要。強みこそ存在意義の根源。将来の在りたい姿を思い描きながら、そこに至るシナリオを持ち、現実的な対応をする。

 以上の話の前提として、社員は「自分が会社を代表している」という意識を持つことが大切。つまり経営者の立場であっても社員の立場であっても、こうした意識が大切ということ。

ビジネスリーダーとしての心構えNO1

 長野県経営者協会主催のワークショップがある。管理職、次期経営者、若手経営者が対象の20人限定のワークショップで、今までにも事務所のクライアントに何人か参加してもらった。今回もクライアントが1名参加している。

 今回初めて取り入れられたプログラムの中に、経営者協会の碓井会長が講師となって「ビジネスリーダーとしての心構え」というテーマでのワークショップがある。ここに特別に参加させてもらった。かなり中身の濃い充実した2日間であった。

 まずは碓井会長自身が今まで歩んできた人生においての話をされ、参加者が自分の立場で考えるきっかえを作った。

 碓井会長は、自分が組織を率いる上での信念、製品新規事業化に向けての過程、また、世界と戦うための事業変革、企業体質を実現した地震のプロセス等を熱く語ってくれた。

 1 自分の人生にもビジョンを

 2 常に前向き

 3 夢を力に、究めて極めて極める

 何のために活動していくか、何のためにやるのかという考え方を第一にする時代になっている。そんな中で「能力×情熱×考え方」が大事であるが、この3つの中で1番大切だと思うのはどれか、という問いかけがあった。能力と答えた人は1名、情熱と回答した人が約3分の2、後は考え方と別れた。それぞれにその理由を求められた。

 碓井会長の答えは「考え方」であった。考え方によってすべてが変わる。自分自身がどういう心持で行くか、「自分たちはこうあるべきだ」という考え方があって、どっちにもなる。世の中にとって正しいことをやろう。情熱も大切であり、能力をつけることも忘れてはならない。

 私は情熱かと思っていた。碓井会長の「何のために活動していくか、名のためにやるのかという考え方を第一に」という言葉から気づかされた。

長野優法会第31回通常総会

 長野優法会通常総会が開催された。優良法人の関与をしている税理士も出席できる。事務所では2法人が優良法人となっており、今、他のクライアントも優良法人目指して企業活動を行っている。

 第31回通常総会においての記念講演は、株式会社ティー・エム・ピーの代表取締役高橋一雄氏が「変わりゆくモノづくり」という演題で講演された。その中で、小型原子力発電や核融合発電が進んでいる話題が出た。特に小型原子力発電の仕組みから、今後活用がされていくのだろうと思った。

 中国国内の裏事情という話もあった。

 1 一人っ子政策による急激な少子高齢化。

 2 若者の就職状況は、失業率20%となっている。

 3 若者の労働思考として、一番安定している仕事は家事手伝い。

 4 国は国営優先の企業を支援している。

 多岐にわたる話の中で、残った内容は以上の通りでした。