北陸三県・長野県経営者協会役員協議会

 今年も北陸三県(富山・石川・福井)と長野県の経営者協会役員協議会の時期がやってきた。今年の当番は福井県経営者協会である。福井に各経営者協会の役員が集合し、福井の産業を担う企業を視察した。

 まずセーレン株式会社のTPF事業所の視察。セーレン(株)は絹織物の精錬業として創業され、以後繊維を中心とした産業を横に広げていっている企業である。具体的な事業セグメントは、車両資材(カーシート材、インストルメントパネル、エアバック基布等)、エレクトロニクス(伝導性素材、高性能ワイピングクロス、高強度糸、精密機械等)、アパレル(ファッション衣料、インナー衣料、スポーツ・アウトドア衣料等)、環境・生活資材(住宅外壁用透湿防水シート、オフィス・インテリア素材、土木資材、介護関連素材等)、メディカル(化粧品、医療関連素材、医療資材、介護資材等)である。

最初に動画での説明があった。

 その中で心に残った言葉。

 『夢は見るものでなく実現するもの。実現できないものは夢と言わない。夢で世界を変えていく。夢をその先に。いつだって変わり続ける。』

 『顧客が望んで、ライバルが提供できない、セーレンだけの提供・・・が差別化している部分である。』

 自分の事業を振り返った時に、経営者として響く言葉だ。

車両素材の展示品。

ピュアセリシンによる化粧品等のコーナー。

エレクトロニクスのコーナーで、宇宙関係の分野の展示。

大型ジェットプリンターによる世界地図もあった。

視察中に壁に掛けてあった行動指針。昇進試験にも必ず出題されるぐらいに、社員に徹底していると聞いた。

 セーレン(株)視察は、経営とは何かを学ぶことが多かった。

 次に向かったのは、福井石油備蓄基地である。石油の供給が不安定になっても国民生活や経済に混乱が生じないよう、巨大な原油タンクに石油を備蓄している。全国に9か所あり、苫小牧にもあるらしいことを今回知った。知っていれば、CCSに視察に行ったときに寄っただろうな。

最初に福井石油備蓄基地の説明をしてもらった。

展示場では原油があった。

基地周辺の環境をどう保護しているかの説明もあり。

オイルシェール。石油の代替エネルギーとなりえるものだそうだ。

原油の放出と受け入れのメカニズムの説明版。

原油の放出と受け入れのメカニズムの模型。

原油が貯蔵されているタンク。直径82.5m、高さ24mのタンクが30機設置されている。

 この原油タンクの基礎はサンドコンパクションパイル工法により地盤改良をしている。屋根は、雪の重みに対して十分な浮力と強度を有するダブルデッキ型の浮き屋根構造となっている。そして万一の発災に備え、タンク上部14か所にエアフォームチャンバーを取り付けてある。

 模型を見ながら以上のような説明があり、現地で確認した。