長野・静岡・山梨3県経営者協会情報交換会

 毎年開催している長野・静岡・山梨3県経営者協会情報交換会が、今年は長野で開催された。最初に「地方公立大学の取り組みと課題」という演題で、公立諏訪東京理科大学学長の濱田州博氏の講演でスタートした。

 令和5年度の統計によると日本全大学の学生数は260万人で、工学を学んでいる学生は38万人。社会科学や人文科学が多い。

 大学が私立から公立になったことでの地域内入学者は減少する。授業料が下がったことで県外からの入学者が増えることだ。つまり公立・国立の学生がアパート暮らしをした場合の学生生活費と自宅から市立に通う学生生活費がほぼ同じであることから「自宅通学」できる範囲に多くの大学がある三大都市圏では、、自宅から通う私立を選択したとしても、アパートを借りて国公立に通う学生とほほ同じ学生生活費であるのだ。

 地方では「自宅通学」できる範囲に自分とマッチする大学がない場合が多く、アパート等を選択せざるを得ない。アパート等を選択した時点で、自宅のある都道府県内である必要はなくなるということだ。

 長野県においても人口県外流出が多く、県内に戻ってこないことが大きな課題となっている。県外流出については、濱田氏の話を聞いて「なるほどそうだったのか」と理解できたことが多かった。どうやって県外流出した人口を県内に呼び戻すかが課題だ。

 濱田氏の講演内容は多岐にわたり非常に興味深かった。

 講演の後、各経営者協会会長から各県の特徴や課題にどう向き合っているかの報告があった。

 来年は静岡での開催である。