令和6年分所得税の定額減税

 令和6年分の所得税の定額減税について、その方法が国税庁から公表された。リーフレットになってHPに掲載されているが、給与計算担当者は大変だと思う。個人事業者は、令和6年分の確定申告の際に減税を行うようになるので、ならば給与所得者も年末調整で一気に行ったほうが、事務負担はかなり違うだろう。

 6月からの源泉徴収事務で行う場合には、扶養控除等申告書とは別に「源泉徴収にかかる定額減税のための申告書」を提出してもらう必要がある。また減税額の管理のために、給与支払者は「各人別控除実績」を使用する。

 2024年2月10日の日経新聞にIMF対日経済審査に内容が載っていた。大きな見出しは「所得税減税の効果疑問視」である。岸田首相が打ち出した所得税減税は債務状況を悪化させると指摘。財政政策に関し、歳出抑制など引き締め策に軸足を移すべきとしている。

 1人4万円(住民税含む)の減税は嬉しいかもしれないが、やっぱり経済的にどのような効果が表れるのか疑問だ。そこへもってきてその減税のための手間や時間が企業側の負担となる。この企業が湾の負担も、給与計算ソフトが減税のためにうまく連動したシステムにバージョンアップすれば、少しは違ってくるかもね。