エネルギー・環境会議2023

 長野県経営者協会主催の「エネルギー・環境会議2023」が開催された。

 基調講演では国際環境研究所理事の竹内純子氏が「わが国のGXの展望と課題」というテーマでお話しいただいた。印象に残ったのは、「CO2を削減するだけでなく付加価値を創出し、社会の持続可能性を高めることが必要である。それには消費者の満足度が大事で、つまり付加価値を高めることがGXにつながる。」ということ。

 事例報告では、まず肥後銀行の取組が紹介された。肥後銀行が所有する「大観の森」では植樹活動を行い、大観の森での間伐材を利用して環境配慮型店舗を設置している。

 2番目にはセイコー・エプソンからの事例報告があった。以前に広岡工場を見学したときに見せてもらったことも含め、取り組んでいる報告内容であったが、「できる目標だと意味がない」という一言が印象だった。

 次に課題提起。ブルードットグリーン(株)から「サプライヤー企業が求められるカーボンニュートラル対応の背景と長野県ゼロカーボン戦略から求められる脱炭素経営について」という演題での話があった。この中では「サプライチェーン全体で中小企業の対応も重要となる」ということに納得した。

 また最後に組織連携による「ゼロカーボン」に向けた取り組み事例の紹介があった。

 全体を通しての個人的な感想。現状及び更なる課題の認識から、中小企業としてできることはなにか。みんな悩んでいる。資本力のある企業は、積極的に環境問題に取り組んでいる。時間軸から見ても、今やらないと引き返せなくなると思っている。次世代を担う若者も取り込み、地域組織連携をしながら悩ましい中小企業も一緒に取り組み、長野県から世界に発信していくだけの力が出てくるよう願う。そのために自分たちに何ができるかから検討し、できることから実行していく必要があると思っている。

エネルギー・環境会議2023がスタート。

(株)肥後銀行の取組事例発表。

セイコー・エプソン(株)の取り組み事例発表。

ブルードットグリーン(株)の問題提起

組織連携による「ゼロカーボン」に向けた取り組み事例発表