長野県経営者協会と連合長野との労使懇談会

 今回で9回目になった長野県経営者協会と連合長野との労使懇談会。
 長野労働局長の中原正裕氏をお迎えして、『労働行政の課題等について』という演題で講演をいただいた。
働き方改革の背景や留意点、具体的な取り組み等の内容である。とくに背景については大変興味深いものがあった。
 その後の労使間の自由討議も充実していた。

 連合長野の中山会長から4つの質問が出ての意見交換。

 プロフェッショナル人材の雇用は、長野県の場合今のところないという説明であった。
 
 36協定の届け出のある事業所は、平成30年長野県全体で28,901事業所。36.9%に相当するとのこと。うち特別条項付き36協定を結んでいるところは63%の18,192社。運送会社や建設業が多い。

 女性管理職の採用については各企業とも抱えている問題の一つである。この問題については、かなり力を入れて意見を言わせてもらった。管理職候補として女性自ら手を挙げてくれる人が少ない。せっかく管理職候補として女性を育てても結婚、出産、育児で就職または退職してしまう。ワークライフバランスが機能していない。

 外国人人材の活用については、積極的に取り入れている企業も多くなり、中には正社員で雇用している企業もある。さみしい思いをさせないように、月1回の食事会を行うなど工夫を凝らし働きやすいように環境を整えているという報告も、経営者側からあった。

 働き方改革が実施されるようになり、いろんな課題が出てきて、これからも調整が必要になってくるであろう。
 有給休暇の取得率向上の成果は長野県内企業のうち、従業員301名以上の大企業では73.1%、51~300名の中規模企業では69.2%、小規模企業では66.3%に上っているという調査結果の報告もあった。