夏季休暇の最終日は予約制の無料相談日であった。
最近は、相続発生前の分割に関しての相談が多い。どう節税するかよりもどう分けたらいいか・・・なのだ。最終的には相続人で話し合ってもらわないと困るが、こうした相談には2次相続も考慮したシミュレーションをすることにしている。
また遺言書を書きたいという相談もある。
遺言書があると相続人たちはもめないと思っているところがあるが、実際は遺留分でモメモメになることが多いのだ。当事者同士の話し合いがつかず、調停になるケースも多い。
今まで多くの相続案件を処理してきた。それは被相続人の人生のフィナーレを見つめながら、最後の仕上げをお手伝いしているのだ。
無料相談が終了した後は、今手掛けているTさんの相続人が事務所に来所した。そこでもTさんの生前の話が出て、生前のTさんにはお会いしたことはないが、Tさんとは旧知の仲を思わせるような思いになった。
相続の仕事は、税金を計算するだけではない。この世では絶対に会うことができないが、その人の人生の一部に触れることでもあるのだ。こうして多くの人と関わってきている。