長野県伊那市の三峰川に取り囲まれた山々が気になっていた。
仙丈ヶ岳から西に伸びる地蔵尾根。その地蔵尾根上の地蔵岳と仙丈ヶ岳の中間にある丸山谷ノ頭から南に伸びている尾根上にある丸山、小瀬戸山、風巻峠の山々だ。もちろん南川金一氏は登頂済み。
南川氏の著書「山頂渉猟」や「続・山頂渉猟」を参考に、今回は丸山(2223.6m)を目指した。登山道はない。三峰川林道も杉島で通行止めで、杉島スタート地点からテン場とする丸山谷の二俣まで約7キロの林道歩きから始まる。重い荷物を背負っているので2時間ぐらいはかかるだろう。
覚悟してスタート。延々と続く林道歩きには、意外な発見があった。フタリシズカの群生があったり、何よりこれから目指す丸山とその後ろには、雪でまっしな仙丈ヶ岳の姿が嬉しかった。予定通り2時間弱で二俣に到着。北沢と南沢の出合いである。南川氏もこの辺りにテントを張っている。荷物をそのままにしてすぐに丸山に向かうこととする。
南川氏は北沢を詰め途中から尾根に通り継いでいるが、そのコースは下山路にたどることにして、南沢を少し入ったところから尾根に取り付いた。岩からしみだしている水がたくさん流れ落ちているところで、地元の人たちは水くみに来るそうだ。
急斜面を登り上げ尾根に乗っかった。途中小瀬戸山が見えた。標高1853mまで快適に登って行く。1853mピークでは、木々の間から地蔵岳が見えた。地蔵岳に登った時のことを思い出す。いつもの儀式をして先に進む。2000mを越すあたりから雪が出てきた。昨夜に降った雪だろう。間もなく2107m地点に到着。ここから先しばらくは混んだシラビソが続くが、雪が乗った露岩が出てきて慎重に登って行く。持参したチェーンアイゼンは使用しなかった。
テン場から約4時間で丸山山頂に到着した。山頂に立ったら急に青空が広がり、太陽の登頂記念祝い?シラビソに囲まれた中に三角点はあった。点名・陥破山。
下山路は2107mピークから北沢目指して一気に下った。この日の夜、満天の星の下で、今年初のテント時間を楽しんだ。
小瀬戸山と丸山へ続く稜線。丸山は左方面で陰になって見えない。
丸山谷の南沢に入る。岩から水が落ちているところから取り付いた。
1680mの空。ここから東に伸びている尾根を1853mピーク目指して登って行く。
1853mピークでいつもの儀式。ここから尾根は北東に向かっている。
2107mピークに到着。下山路はここから西尾根を下る予定。いつもの儀式。
2107mまで戻り、そこから西尾根を北沢目指して下る。途中地蔵岳がよく見えた。
16:00頃テン場に到着。二俣から登り4時間、下り3時間の行程だった。テン場からの空。