点名・天満沢(1909.4m)

 点名・天満沢を意識しだしたのは、南川金一氏の「続・山頂渉猟」からだ。まずその「天満沢」という名前にひかれた。なぜか心に響く三角点。地図で確認すると信濃坂から安曇までの古道もある。日本山岳会からも古道を歩く計画の連絡があり、ならば先駆けで行ってみようか・・・と初冬の日に出発した。
 安曇野の満願寺から大峠までの林道を利用してもいいのだが、やっぱり南川氏と同じルートをたどってみたい。信濃坂をスタート地点とし、できれば古道を歩いてみたいと思った。
 冷沢に沿った林道を歩いていく。振り返えると有明山が立派に見えた。いつも見ている有明山と違う表情でなんか嬉しい。林道が沢筋を離れる手前に古道の入り口があるのだが、見逃してしまった。
 再び冷沢の右岸に渡るところから古道に入り込む。といっても古道らしき痕跡は何もない。笹藪に突入である。尾根に取り付いたが、GPSで確認すると、古道らしきルートから外れている。仕方ないなあ~。
 古道を意識することなくガンガン笹藪を漕いでいくと絶句!なんと林道に出てしまった。このまま林道を行こうかとも思ったが、それでは面白くない。また笹藪に突入する。2度林道をを横切り、大峠まで到達する手前の斜面を天満沢目指して登って行った。
 少し笹藪が緩くなったかなと感じ始めて一息。木々の間からではあったが、点名・大滝Ⅱが正面に、そして常念岳や燕岳の稜線がよく見えた。元気が出る。もう少しだ。
 スタートから約4時間で天満沢のピークに達した。何もない。2006年5月に登った南川氏は三角点を探し出しているが、その時から14年以上経過している今となっては、笹の根に囲まれてしまったのか探し出すことはできなかった。
 下山時に大峠に足を運んだ。古道と思われる踏み跡がかすかに残っていた。

 

2020年11月15日 ルート図

 

冷沢に沿った林道は歩きやすい。

 

有明山が現れた。このような形の有明山は新鮮だ。

 

地図によると冷沢の右岸に渡ると古道があるはず。

 

古道の後は全く見当たらない。この辺を藪に突入した。

 

20分ほど藪を漕いでいったら絶句。なんと林道があり、林道の壁にぶち当たった。ここをよじ登る。

 

林道に飛び出して一息。素晴らしい眺望。

 

下山は林道を利用するかもしれないが、登りはあえて藪の中に再突入。

 

この激藪が続く。

 

2度林道を横切り最後の登りの途中から、振り返ると・・。いつか登りたい点名・大滝Ⅱが見えた。

 

常念岳も。

 

あそこが多分山頂。

 

天満沢に到着。いつもの儀式。

 

合戦尾根から燕岳の稜線がよく見える。

 

常念岳と蝶ヶ岳は木々の間から。

 

久々の青空のもと出合うことができた北アルプス。

 

大峠まで下った。大峠からの点名・大滝Ⅱ。

 

大峠でいつもの儀式。安曇野へ下るかすかな踏み跡が確認できた。南川氏は、この大峠から藪を漕いで天満沢まで登っている。

 

大峠から林道に出た。ここからは林道を利用して下山。林道からの天満沢。

 

林道を利用した効用。素晴らしいわ!

 

大滝Ⅱも素晴らしい。ますます惹かれる大滝Ⅱだ。

 

大滝Ⅱから燕岳まで。

 

これが最後の有明山の姿。

 

行きに見逃した古道の入り口。林道が沢筋から離れるところが目印。