気持ちよく沢を遡行できるシーズンは今だ!
中央アルプスの沢は明るくて気持ちのいい沢が多く、私は好きだ。天気予報から今回は与田切川の支流大平沢と中小川を遡行することにした。中小川は越百山に突き上げていて、かつては中小川沿いに登山道がついていたが今は廃道となっている。
2週間ほど前にオンボロ沢を遡行した際に見つけたテン場は、中小川のそばにあり釣り師の人たちも使うらしい。そこをBCとして初日は与田切川・大平沢を、2日目は中小川の遡行を目論んだ。
初日
BCとするところでテントを設営して沢支度。与田切川へと向かう。与田切川本流は、念丈岳と奥念丈岳の鞍部に突き上げている。奥念丈岳からの下山コースに使うといいかも。
与田切川は釣り師が入渓していることも多く、この日は3人の姿が見えた。
まずまずの水量の与田切川を遡行していく。きれいな淵があったりして楽しく進める。やがて二俣に来た。左俣は与田切川本流で右俣は大平沢と変わりノウナシ岩に突き上げている。
実は、このノウナシ岩を見てみたかった。
大平沢へgo!大平沢に入った途端ガレ沢に変わった。たぶん伏流水なんだろう・・・と思って、岩の上をひょいひょい登って行くと再び水が現れた。小滝も楽しく登れる。
ところが天候が変わってきた。空が暗い雲に覆われ始め、ポツポツ来たのだ。ここまでか。ノウナシ岩はガスの中で見えない。残念だが引き返すことにした。
二俣から与田切川を経由してテン場に戻る。そうしたらまた太陽がギラギラと照りだした。時間は午後3時。薪を集め少し早い宴会がスタート。
やがて暗くなった夜空は満天の星であった。
やがて二俣。右俣の大平沢へ入る。大平沢はガレていた。伏流水になっている。
ず~とガレ沢かと思っていた。地図には水線が描かれているが・・。
2日目
中小川を遡行しながら越百山まで行けるといい。廃道になっている登山道だ。
薄暗いうちから歩きだす。いきなり背丈以上の笹藪の中に突入。かすかに残っている踏み跡をたどりながらガンガン進む。中小川の中を進んだりもして行くと、一つ目の滝が出てきた。高巻く。
廃道となった分かりづらい登山道を利用していくと現れました!乙女の滝。右岸から中小川に落ち込んでいる。水量が多くなく、なんとなく優しげだから乙女の滝というのかな。この滝を中段のテラスまで下降し、トラバースするのだ。フリクションが効いて簡単だった。
次に出てきたのは相生の滝。この滝は連瀑になっていて、全体を見ることができないほど。近寄ることはできない。水量も多く豪快である。相生の滝もかなり高いところを高巻いて中小川に出た。壊れかけた梯子や朽ちかけたロープが残されている。このロープが切れたらこれ以上進むことは困難だろうと思わせる斜面をトラバースしたところで終了とした。飛竜の滝の手前である。なんとなく不完全燃焼の日であった。