大岩山

 大岩山と名の付く山は結構ある。苗場山の南に座する大岩山を知ったのは、南川金一氏の著書「続・山頂渉猟」である。 
 この本の大岩山を読んで、非常に登ってみたくなった。理由は、その周辺の鳥甲山や苗場山、佐武流山に登ってしまっていたが、大岩山を取りこぼしていたからだ。そして地図で確認しても、案外楽に山頂に立てるのではないかと思ったからだ。
 実は今回の大岩山は2度目の挑戦となる。1度目は1852m地点で時間切れとなり、泣く泣く引き返している。
 リベンジなるか?
 前日(8月1日)に登り口近くまで行ってテント泊。翌朝5時のスタートを目指した。
 
 1日午後に梅雨明けがあったらしく、気持ちのいいテン場が見つかり、青空の下に設営。今シーズン初のテント泊につきものの焚火も、栃川で拾ってきた流木を乾かしながらゆっくりと燃え上がり、気分は最高!夜空にきらめく星が、翌日の天気を保証してくれた。
 
 前回と同じ地点からスタート。1度登っているから気が楽だ。途中前回にも見つけた大きなサルノコシカケがそのまま木にくっついており、何か笑える。サルノコシカケの向こうには、苗場山がよく見えた。
 ところどころ獣道があるが、だんだん笹が深くなり、2メートル以上に笹薮を漕いで前回の到達地点に達した。
 さあこれからだ。地図上はあまりアップダウンが見えないが、距離が結構ある。行けるか?行くしかない!
 大岩山は残雪期なら割と簡単に登れるだろう。あえてこの時季に登ろうとした自分自身は自己満足の塊。この時季の大岩山は、難攻不落といってもいいだろう。しかしここまで来たからには諦めたくない。スタートから6.5時間でやっと山頂に立てた。も~うヨレヨレ。あるはずの三角点はいくら探しても分からなかった。
 いつもの儀式を済ませビールタイム。ビールのおいしいこと。一息ついてリベンジなった感慨がどっと押し寄せてきた。 
 よかった、よかった!

 

2020年8月2日 ルート図

 

テン場の周りにはお花が一杯咲いていた。オカトラノオ。

 

カノコソウ

 

赤とんぼがたくさん

 

イチモンジチョウかサカハチチョウ

 

梅雨明け直後の鳥甲山

 

キアゲハもやってきた。

 

タテハチョウ

 

夕暮れの鳥甲山

 

栃川で拾ってきた流木で焚火

 

朝の鳥甲山

 

こうした藪の中を進んで行く。

 

ホソツツジ

 

この藪も前回歩いているところ。まだまだ続くのだ。

 

岩菅山へと続く烏帽子岳が見えた。

 

キンレイカ

 

今回も見つけたサルノコシカケ

 

ギンリョウソウ

 

6.5時間かかって山頂に到着。三角点は見つからなかった。

 

いつもの儀式

 

月夜立岩。北側から見るとこうなってるんだ。

 

中央切れている左が大岩山。