エル・パソ ミッショントレイル

 2019年12月27日

 充実したエル・パソでの時間が過ぎていく。
 エル・パソでの目的に14キロにわたるミッショントレイルをたどることにあった。今日はその日。
 約400年前に始まったスペイン人のキリスト教布教の歴史があるのだ。
 ミッションは(伝道所)は3つあり、Ysieta Mission(イスレタミッション)、Socorro Mission(ソコーロミッション)、San Elizario Presidio Chapel(サン・エリザリオ・プレシデオ教会)だ。ダウンタウンから一番遠いサン・エリザリオ・プレシデオ教会から北上することにした。この教会は11:00で閉まってしまうからだ。

 

San Elizario Presidio Chapel

 

 San Elizario Presidio Chapel(サン・エリザリオ・プレシデオ教会)は、スペイン人がやってきて1598年にこのあたりに住み着き創設された。

 

礼拝堂

 

礼拝堂を振り返れば聖歌隊の席。

 

礼拝堂内の小祭壇

 

マリア像

 

教会の正面から出ると、気持ちのいい公園が。

 

教会正面の左手にある憩いの泉

 

 この地域は2012年にテキサスの文化特別地区に指定され、国際的な歴史地区にもなっている。
 南西部の軍事的な中心地区でもあり、軍事的パレードが毎年行われている。そのほか毎月歴史的な事柄を記念するイベントが行われている。その中には、ビリー・ザ・キッドにまつわるものも入っている。
 ビリー・ザ・キッドは西部劇のヒーローになっているならず者で21歳の若さで射殺された。
 スペインの植民地の歴史を物語るとともに、アメリカ合衆国の南西部の発祥の地がエリザリオ地区となっている。

 

エリザリオ地区のビジターセンター

 

ビジターセンターのパティオ

 

 シャトルバスでSocorro Mission(ソコーロミッション)に向かう途中、牧場でバスストップ。10分の時間があったので、ぐるりと一周してみた。

 

農場の入り口

 

農場にいたラクダ

 

 Socorro Mission(ソコーロミッション)は1682年創設で、フランシスコ会の修道士たちが先住民であるプエブロやナバホの人たちを宣教するために創られたミッション。
 教会の礼拝堂は1691年に完成した。
 建築にはプエブロのインディアンたちが携わった。1740年と1828年にリオ・デ・グランデ川が氾濫し、その礼拝堂が被害を受け、その都度修復され、今ある教会は3代目の教会である。しかし木造の天井は当時のまま光を通すような建築になっている。

 

Socorro Mission

 

礼拝堂

 

祭壇

 

小祭壇も

 

教会のパティオ

 

教会の敷地内には木の十字架が3つ建っている。ゴルゴタの丘の3本の十字架を象徴しているのだろう。

 

ゴルゴタの丘からは墓地が見えた。

 

 最後のミッションはYsieta Mission(イスレタミッション)。ダウンタウンに一番近い。といってもかなりの距離はある。

 

Ysieta Mission

 

 Ysieta Mission(イスレタミッション)は1680年に創設されたテキサスで一番古く、合衆国では2番目に古いミッションである。一番古いのはニューメキシコにある。
 このミッションも先住民に宣教することを目的としている。
 1740年のリオ・デ・グランデ川の氾濫で水没したり、インディアンの反乱や火災などでも損傷しその都度修復された。

 

礼拝堂

 

祭壇

 

 この3つのミッションはシャトルバスで移動した。1時間おきにシャトルバスは走っており非常に便利だ。多くの人はレンタカーやマイカーで移動するので、シャトルバスに乗っていたのは自分たちだけ。女性ドライバーと仲良く話をしながら目的地まで乗車できるという、これまた楽しい時間だった。