中央アルプスの摺古木山の南西にアザミ岳がある。登山道がなく、南川金一氏によると飯田の人はアザミ岳と呼んでいるが、南木曽営林署の人は三又山と呼んでいるとのこと。この三角点は「点名三又」だ。
中央アルプス南部の摺古木山から安平路山までは登っているが、稜線をはずれたアザミ岳は未踏だった。
いよいよチャンスが来た。
南川金一氏と同じコースをたどる予定で、摺古木自然園休憩舎まで大汗をかきながら車で到着。ここまでの悪路と言ったら・・・。登る前に疲れてしまう。南川氏は、大平宿からここまでも歩いているからすごい!
8時過ぎにスタート。
摺古木展望台までは登山道があるから気が楽だ。とは言っても背丈までの伸びた笹が登山道に覆いかぶさって結構うるさい。遡行してみたくなる沢を横切り約1.5時間で摺古木展望台に到着した。素晴らしい中央アルプスの山々が構えていた。1ヶ月ほど前に歩いた稜線を、この場所から確認できるのは感動。
しばし見とれながらも先を急ぐ。
かすかな踏み跡をたどると途中からしっかりした踏み跡になり古い小屋が現れた。営林署の昔の観測小屋ということはあとで知った。踏み跡はここまで。いよいよ藪の中に突入だ。どのくらい時間がかかるか?
忠実に尾根を進む。
西側の崩壊地が出てきて小ピークに乗っかると、アザミ岳の素晴らしい姿が現れた。天気はいいが、広い尾根で背丈のある笹に覆われているから見通しが悪くて苦労する。
やがて1995mのピークに立った。ここからは一面の笹の広がりが見え、太陽の陽にあたってきれいに輝いている。どのルートをとるか迷う。左方向は傾斜がなだらかで、右方向は山頂手前につのピークが見える。ならば傾斜のなだらかなルートを取ろう。これが間違いだった。進んでいくと谷が深く登り返しがすごくなる。仕方ないので途中から右方向へトラバースをして尾根に乗っかった。
急がば回れ!
忠実の尾根筋を進んでいくと、テン場にもなりそうな裸地に出た。もう一登りだ。
スタートし4.5時間かかってアザミ岳のピークに立つことができた。探し回った三角点は明るい平坦地にあった。
一般道から見えるアザミ岳。何人の人が気に留めるだろうか・・・。
アザミ岳山頂。いつもの儀式。三角点は左の小さなポールの元にある。
アザミ岳山頂からの下山は、正面に見える稜線を辿っていく。長いなあ~。
5時30分ごろに摺古木自然休憩舎に到着。かろうじてヘッデンなしで帰ってこれた。南川氏が止まった小屋に私も1泊。
翌日は風穴山に登る予定。