星穴岳は以前に登頂済み。
昭文社の地図を見ると、星穴岳の西側にP6の表示がある。中之岳神社の駐車場からは、西岳から星穴岳そしてP5,P6を眺めることができ素晴らしい眺望である。
星穴岳は、聞くところによるとすでにルートがしっかりできて、結構登山者が登っているらしい。初めて私が星穴岳に行ったときに使ったルートは、今では下山ルートになっており、マーキングもしっかりしたとのこと。当時はルーファイが大変だった。
何年も前から気になっていた星穴P6とP5。P6は昨年12月に登頂できた。引き続いてのP5は岩からの染み出しが凍っていて、クライミングを途中で断念している。
いよいよ妙義山系の季節がやってきた。
昨年断念した星穴P5のリベンジ。天気はいい。暖かい。このような登山日和には、久しぶりに恵まれたものだといったところ。
入山口からP6ピークを経由してP5の基部までは約2時間であった。
3度目ともなるとルーファイも慣れたもの。P6のピークにはこれで3回目である。今まで忘れていたピークのしるしを今回はきちんと取り付けた。
P6からはP5がよく見え、キノコ岩も早くおいで!と呼ばれている感じ。
P5の基部へと進む。
前回染み出しで登れなかった壁を目指す。クライミングシューズもザックの中で登場を待っている。
さぁ~どうだ!前回あきらめた壁に到達。岩はやっぱり染み出しがあり、今日は凍結していないが、泥の塊と一緒になっていて非常に悪い。
それでもクライミングシューズに履き替えて途中まで登りあげる。上の状態が分からない。途中の支点も取ることができずに、そのまま登りあげるのはリスクが大きすぎた。何より染み出しと泥の壁をどうトラバースするかが課題。
またダメか・・・。
気落ちしながら基部に戻る。
他にP5の弱点はないかと探し回る。草付きのルンゼがある。そこを確保しながら登ったが、その上はやっぱり染み出しのスラブであった。
もうだめか?
さらに南側へ回り込む。もしかしたら行けるかもしれない!という箇所が見つかった。行くしかない!弱点を突きながら高度を上げていく。夢中で気が付いたらキノコ岩にぶち当たった。ここまでくればもう僅か。
やっと立てた山頂からは素晴らしい眺めが待っていた。
諦めなくてよかった。多分ここには誰も来たことがないだろう。今後も誰も来ないかもしれない。自己満足の世界だけれども、このピークから眺める星穴岳や西岳は自分の心にずっと残るだろう。
晩秋の素晴らしい1日であった。
尾根に取り付き稜線を目指す。目指すP6や星穴岩峰が見えてきた。
P6には3度目なのでルーファイは慣れたもの。簡単にピークに立てた。忘れずにマークを付ける。
P5の基部から西岳(右)を見上げる。その左が星穴岳で手前の岩峰は無名峰。
下りながら観察したルンゼは、登るのに行き詰ることが分かった。
P5を振り返って・・・。右ピークがP5のピーク。キノコ岩バイバイ。