南アルプス間ノ岳の真西に二児山(2242.7m)があり、二児山から南に延びる稜線上には2000メートル以上の山が5つも座し三伏峠から塩見岳の稜線上の本谷山に繋がっている。
南川金一氏は、この二児山、黒河山、笹山、入山、樺山、小黒山を5回に分けて積雪期か残雪期に登っている。当時はまだ林道が整備されていなかったらしく、テントをかついでの山歩きであったことが『山頂渉猟』に記載されている。
今は二児山の取り付きとなる黒川牧場まではしっかりとした林道が整備され、伊那市内からも車で1時間弱で登りあげることが出来る。
南川氏が苦労したアプローチもあっという間で、これら6山のうち、二児山~黒河山~笹山~入山と4座を一気に登ることが出来た。
ビックリしたのは林道終点に駐車場が整備され、遊歩道という案内板が設置されていたことだ。南川氏の苦労した(?)山行記録を思うと、なんともはや複雑な心境になった。私自身もここまでくるまで、そうは思っていなくルーファイを覚悟していたし、そんな山歩きを楽しみにしていたからだ。
二児山まではしっかりした道が付けられていた。なるほど遊歩道。
しかし二児山から黒河山、笹山、入山と縦走する人は少ないらしく、ところどころ踏みあとはあったが、結構なルーファイは必要であった。これらの山はそうでなくては!
東に北岳、間ノ岳、西農鳥岳、農鳥岳、南に塩見岳を仰ぎながら、入山まで歩きつくし、時間の都合であと2山は次回ということで1日の南アルプス山歩きは終了した。