ある新聞記者と話をしていたら、戸隠表山に33窟があることを知った。その33窟を調べている最中に、これまたワクワクする情報が出てきた。
戸隠の一不動から裾花川へ下り乙妻山への修権者が通ったという道で「大澤通り」として明治初期の戸隠村の地図に描かれているとのこと。信州戸隠山惣略絵図などを見ていたら、自分には今までにない世界に入り込んだ気がした。最近の朝の散歩でも、飯縄~戸隠周辺の地図には載っていない道を歩いてみたりして面白い経験をしている。そこに戸隠表山33窟や大澤通りのことが出てきたものだから、もうジッとしていられない。
まずは手始めに一不動から裾花川源流に降りてみることにした。戸隠牧場から一不動までは一般道。ここまでは気が楽。一不動に到着し、ここから裾花川へ下降するルートを確認していたら若い男性二人のパーティがやってきた。奥社から登って戸隠山から高妻山まで行くそうだ。乙妻まで行っておいで!ついでに地蔵山の情報も提供した。
一不動から裾花川を目指して西側の斜面を下る姿を見送ってくれた。背中を押してもらった気がする。
一不動からは笹の激藪。登り返しは大変だろうな。50mほど下って笹が途切れ落葉樹の藪になる。もう一回笹藪が出てきたが、沢筋をうまく使って約1.5時間ほどで裾花川に降り立つことができた。裾花川の河原直前に滝がある。クロ滝だ。地図には載っていないが、回峯行場絵図に描かれている。
裾花川の上流と下流を少し歩いてみて、その後は焚火をしながらまったりと時間を過ごした。
2023年6月26日 ルート図
ノコギリソウ
モミジカラマツ
ヤグルマソウ
タニウツギ
クリンソウ
ミヤマオダマキ
花をめでながら歩いていたら、五地蔵につながる尾根が見えてきた。
ミゾホウズキ
クワガタソウ
ズダヤクシュ
一不動の避難小屋の後ろを回り込み、この激薮の中を裾花川を目指して下っていく。
約1.5時間で、地図には載っていないクロ滝に到着した。ここまでくれば裾花川の河原はすぐそこ。
裾花川源流に到着。久しぶりのワクワク感。
上流方面。梅雨時だが水量が少ないのはかなり上流だから。25000の地図によると、標高差200m弱で水線が消えている。
いつもの儀式。
少し下流にも行ってみた。
時間はたっぷりある。久しぶりに焚火をして、まったりした時間を過ごす。
時間がゆっくりと過ぎて、そろそろ戻る時間。ここまで一不動から1.5時間だったから、一般道まで3時間はかかるだろう。激薮を覚悟してスタート。しかしであった花へのご挨拶は忘れずに。
ミソガワソウ
覚悟してたけれど、激薮も下るより登るほうが疲れるは。薮をかき分ける腕の力が必要。
足の筋がつってしばし休憩。足元を見たらギンリョウソウが。
ゴゼンタチバナも。
ますます薮が濃くなって、どこを行くか!
薮の核心は、この笹薮。根曲がりだけの強さには負けそう。しかし行くしかない!
笹の激薮を抜けたところでカラマツソウ。見上げたら一不動避難小屋が目に入った。
ギョウジャニンニク。修験者も食べた?
一般道に出てホッと。クルマバソウが。
グンナイフウロ。