今年の5月30日に、信州峠から小川山まで縦走したときに気になった岩峰がある。石ッコツから見えた高登谷山と大双里の間にある岩峰・大双里岩だ。標高1986mで登山道はない。晩秋になって、奥秩父の山の季節がやってきた。ならば気になっていた岩峰・大双里岩を攻めるか!
ルートは高登谷山から南峰を経て、稜線伝いに1986mを目指すことにした。地図によると、途中2か所ゲジゲジマークが続くところがある。そこをどうクリアするか。行ってみなくては分からない。あ~ワクワクするわ。
朝8時に高登谷山登山口をスタートした。山頂までは登山道がついているから気が楽だ。約50分で山頂に到着した。素晴らしい天気と素晴らしい眺望。八ヶ岳や南アルプスがきれいに見えた。ゆっくりはしていられない。本峰山頂から南峰までの先を急ぐ。登山道を歩くって本当に楽。15分で南峰に到着した。
さあ~今日の本番はここから。忠実に尾根を、1986mの大双里岩を目指して登って行けばいい。南峰から急坂を一気に下り、地図上にもある鞍部に降り立った。ここまでは順調。大した藪もなく歩きやすい。この鞍部からはボチボチと地図にはない岩稜が立ちはだかっていた。
最初のゲジゲジマークの岩稜が出てきた。岩に登り上げたら藪漕ぎだわ。懸垂下降したり登り返したりで難なくクリアすることができた。
1986mピークの基部に来た。目の前は岩壁になっていて取り付けない。ルーファイが難しい。この基部を左に回り込んで、気につかまりながら体を持ち上げる。もう少し!藪から飛び出した山頂は、平で思ったより広かった。約4時間でこのピークに立てたことは喜ばしい。地図に載っていない複雑な岩稜があったらそこで終わっていたかもしれない。岩稜の弱点を突きながら1986mピークを目指す藪と岩との戦いは、すごく楽しかった。
ゆっくりとビールを楽しむ。
下山は適当にスタート地点を目指して一気に下った。こういうのが面白いんだわ。6時間の楽しい山行だった。
2021年10月30日 ルート図
高登谷山の登山口から尾根に取り付く。いい天気だわ。
山頂が見えた。霜柱で白くなっている。
高登谷山の三角点。点名・高鳥屋。
高登谷山 の山頂から八ヶ岳。
正面に白くなった北岳。その左は間ノ岳。
山頂から富士山が見えた。富士山の左手前は瑞牆山。
右から瑞牆山、金峰山、国師ヶ岳
高登谷山の南方に到着。簡単だわ。
南方からの眺望。これもまた素晴らしい。
登山道があるのは南峰まで。ここから先が今日の本番。ワクワクする。尾根伝いに鞍部まで一気に下る。その先からが、さてさてどうなっていることやら。
目指す1986mピーク(大双里岩)が見えてきた。右のピークだ。
地図上の最初のゲジゲジマークをクリアして岩峰に立つ。歩いてきたルートがよく分かる。
ここから先歩いていくルートは?ルーファイによって目的のピークに立つことができるか。
1986mピークは右にちょこっと見える。大きなピークも一つ越えなくてはならない。
目的の1986mピーク(大双里岩)が目の前に。正面は岩壁だ。どうなることやら・・・!
1986mピークの基部を左に回り込んだら、つららが。
更にこの岩稜に基部を回り込む。
急斜面の藪漕ぎをして、山頂に飛び出した!
いつもの儀式その1。
いつもの儀式その2。この岩に腰かけて楽しいビールタイム。
1986mピークからの高登谷山の本峰と八ヶ岳。
瑞牆山が大きい。
下山は、直に南側に降りられないので、北の沢を目指して下り、途中から歩いてきた稜線を乗越て、今度は南側の沢筋を下った。奥秩父の山はどこでも歩けるから、本当に楽しいんだわ。
地図にない林道に出た。その林道からは高登谷山本峰から南峰までの稜線がよく見えた。左のピークが高登谷山。
右のピークが南峰。