神護寺

 昨年に東京で神護寺の特別展を鑑賞した。それ以来いつか行ってみようと思っていた神護寺に、やっと足を運ぶチャンスがやってきた。

 京都駅からはバスで約1時間かかる。高雄にある神護寺はどんな表情を持っているんだろうか・・・とワクワクしながらバスに乗車した。

 バスに乗車して約1時間、神護寺の最寄りのバス停である高雄で下車した。この時に下車したのは2人だけ。もう一人の人も京都駅から乗車していた人だ。なんとなく声を掛け合って、帰りのバスの時間を確認して歩き出した。その人も昨年の神護寺展を観て、神護寺に来たくなったといっていた。松本市副市長の宮之本さんもそうで、宮之本さんはもう訪問済みという連絡をもらっている。結構影響された人がいるんだなあ~と変に感心してしまった。

 石段をどんどん下っていったら赤い橋が見えていた。高雄橋という。橋を渡って神護寺への道となるんだろう。バス停で一緒になった人とはここでお別れ。それぞれペースが違うからね。

高雄橋

観光マップがたててあって分かりやすい。近くに西明寺と高山寺があることを、このマップで知った。あらかじめ知っていたらその2寺も訪問する計画を立てていたのだが。残念。

橋を渡って神護寺に続く参道を登っていく。途中に薮椿が咲いていた。

結構な山道を登っていく。硯岩なるものが出てきた。

ようやく見えてきた桜門。ここが神護寺の境内の入り口だ。

桜門を抜けると広々とした空間が広がっていた。

書院

宝蔵

金堂。この金堂に本尊である薬師如来立像が安置されている。

 薬師如来立像とは近くで対面できた。観光客は2~3名がちらほらで、ゆっくりと対面する時間が持てた。

 3月にしてはすごく寒く、足が冷たくなって痺れてきた。もう少し対面していたかったが、やむなく周辺を歩くことにした。

閼伽井。耳を澄ますと水が流れている音がしていた。

閼伽井の前の道を進んでいくと地蔵院が見えてきた。

地蔵院

地蔵院に続く庭。

地蔵院の敷地は広く、ここからは瓦投げができる。瓦投げは厄除けだとか。下をのぞいたらたくさんの瓦が落ちていた。

境内にはアセビの花がたくさん咲いていた。桜はつぼみが堅かった。

アセビの花。

五大堂

毘沙門堂。京都府指定文化財になっている。

大師堂。重要文化財になっている。 特別拝観は11月だ。

龍王堂

多宝塔。この多宝塔は5月と10月に特別拝観ができる。五大虚空蔵菩薩像が安置されている。

多宝塔から引き返してきたら、下に五大堂と毘沙門堂が見えた。

 神護寺を2時間かけてみて回った。静かな時間を過ごすことができた。予定のバスの時間まで少しあるので、西明寺へ行ってみることにした。

西明寺も赤い橋を渡っていくと表参道に出る。清滝川にかかった指月橋という。

西明寺の入り口の門

本堂。元禄十三年(1700)に桂昌院の寄進によって再建された欅造りの建物だそうだ。

鐘楼

 バスの時間が迫ってきた。西明寺は入り口しか見ることができなかったが、いつかこの西明寺とさらにこの奥にある高山寺を尋ねてみたいと思った。ほとんど人に出会うことなくたくさんのことを感じ取る時間を持つことができる地域だ。

 薬師如来立像 の顔を思い浮かべながらバスに乗車。だんだん賑やかな京都駅に近づいていった。