2024年12月30日
今朝7時間遅れでサンティアゴ国際空港に到着して、時間を見て南バスターミナルを目指すために出発した。
いいこともあるが、一つ狂うと連続してトラブルが起きるものだ。8時までにバスターミナルに到着したかったので7時過ぎにタクシー乗り場に急いだ。タクシーのチケットセンターが見つからなかったが、タクシー取り扱いの証明書を付けた人に声を掛けられたので、その人にタクシーをお願いした。
途中渋滞していて、気が気ではない。しかも支払いはクレジットというと、クレジットカードで支払うために、その会社に寄ったことはビックリ。しかし機械がうまく作動しないので、仕方なくドルで支払った。本当はドルは受けないようだったが、先方も仕方なかったのだろう。
金はなるべくアルゼンチンでの両替に向けたかったが、バスの時間が迫っているのでしょうがなくドル払い。
ギリギリターミナルに到着。気持ちがすごく焦っている。ドライバーはメンドーサ行きのバスまで案内してくれた。
その時である。「チリペソは持っているか?」と聞かれ、更に「アルゼンチンとの国境でのパスポートコントロールではチリペソが必要で、チリペソ以外は受つけない。ここで両替したほうがいい。300ドルだ。私が行ってくるからここで待っていて。」とのこと。
パスポートコントロールで金が必要なことは聞いたことがなかったが、国境で行うコントロールは非常に厳しいと聞いている。そうなのかなと思い、預けた300ドル。ちゃんと両替してきてくれたが、早く金をしまったほうがいいといわれ、金額を確認しなかった。
そのドライバーは、バスに荷物も預けてくれ「気を付けて行けよ!」といって去っていった。その時にはとても親切にしてもらったと嬉しかった。
やっぱり人を騙すには親切なところを見せなくてはならないのだろう。バスに乗車してホッとして、さっきの金を数えたら100ドル分しかなかった。
しかもパスポートコントロールセンターでは、やっぱり金は必要なかった。だまされた自分が悔しかった。あのドライバーは何とも思っていないだろう。タクシー会社に通告してもいいが、多分個人でこうした不法行為をやっているのだろう。そういうことに時間を費やすよりアルゼンチンの時間を楽しんだほうがいい・・・。でも腹が立つんだわ。
バスは時間通り8:30に出発した。
思っていたようなバスとちょっと違った。結構地元の人たちも乗ってきて、乗りなれています感が一杯だった。ドライバーは英語は話せない。スペイン語で話されてもほとんど分からない。でも他の乗客が通訳してくれた。ゆっくりしたスペイン語で。
時間通りのスタートしたバスは、サンティアゴを北上し、事前に地図で確認しておいたルートを走っていく。途中2か所ほど乗客を拾って、ロス・アンデスという街に入ってからはいよいよアンデス山脈を越えていくんだ・・・という期待感が高まってきた。
道路の両側が山。素晴らしい風景が続いている。
バスは90キロ前後で走行し、カーブもスピードをほとんど落とさない。他の乗客も慣れたもので、特に写真を撮っている人もいない様子。
やがて道路は山岳カーブに入った。ここからの風景が素晴らしく、自分だけが座席を右、左に移動しながら写真を撮りまくった。
アコンカグアが少しだけ見えた!!!
スタートして約4時間後に出入国管理事務所に到着した。
ここでは2時間ぐらい時間を要すと聞いている。順番を待つバスがすでに何台か。ここでの審査が厳しいと聞いていたのでどうなるのかなあ。
順番が来るまでバスを降りて、アンデスの空気を胸一杯吸い込む。
審査では、チリに入国したときに受け取ったPDIも提出。パスポートにはアルゼンチンの入国スタンプは押されなかった。残念。
やっぱり2時間かかった。でもその2時間って、時間の長さを感じさせなかった。出入国管理事務所を出るとすぐにバスはキオスクで止まった。ここで必要な人は食料を買うらしい。サンドイッチや飲み物があった。
キオスクが並んでいる。
アルゼンチンに入国したバスは、今まで以上のスピードでメンドーサを目指す。なんとなくチリ側の山の表情と違うが気がする。
このような小さな集落もあった。
これもアンデス山脈に沿って移動していくのに、どのくらい時間があっても足りない、山の名前は分からないが、素晴らしい時間が過ぎていく。
ここから先の道は、どんどん下がっていく。今日のルートの最高標高は約3855mらしい。特に高度障害は感じなかった。
楽しい国境超え体験は無事終了した。アルゼンチン時間が始まる。