パリ・選手村

 2024年9月6日

 パリの朝が来た。待ち遠しいのは9月8日だ。その日の前夜祭として、今日はパラリンピックの選手村を訪ねることだ。選手の家族は選手村まで行けることになっている。タクシーで1時間弱。何回か検問を通過し、約束の場所までやってくることができた。

この場に立った時にはドキドキ。

競技前の彼はキラキラと輝いていた。そんな姿を見て安心した。

選手村の公式車はトヨタ車。ドライバーがポーズをとってくれた。よく見えないけれどね。

 選手村での時間は快適らしい。オリンピックでいろんなことを聞いていたものだから、ホッとした。

 競技には関係ない話をして戻ることにした。本番で何が起こるかわからない。いい走りをする姿を観戦するのが楽しみだ。

 今日の大きな目的はこれで終了。凱旋門にパラのロゴマークが飾ってあるとのことだったので、凱旋門に行ってみることにした。そこもマラソンコースになっている。

凱旋門は人が多かった。

凱旋門に取り付けられたパラのロゴマーク。

 天気になって、時折吹く風が心地よく、シャンゼリゼ通りをゆっくりと歩いた。ここはマラソンコース。

 今回のパラマラソンコースは難コースに設定されているらしい。急カーブがいくつかあるのと、石畳で走りづらい、アップダウンがあるということ。特に車いす選手には、この石畳のコースは大変なのではないだろうか。

 凱旋門からパンテオンに行くことにした。クロビス通りからパンテオンを目指していくと、パンテオンの手前にはサンテティエンヌ・デュ・モン教会があった。

観光客も結構いたが静かな時間が流れていた。

主礼拝堂

礼拝堂内の左右に2つのらせん階段があり、このことは非常に珍しいそうだ。

振り返れば立派なパイプオルガン。

 教会を出るとすぐ先にパンテオン神殿。パンテオン神殿は列柱を配したファサードを持つ 18 世紀の霊廟。ヴィクトル・ユゴー、ヴォルテール、ルソーなど、フランスを代表する偉人の墓がある。

パンテオン神殿

内部に入ると、私には不思議な世界が広がっていた。

歴史上初めて地球の自転を実証して見せたレオン・フーコー の有名な「フーコーの振り子」があった。

地下に埋葬されているヴィクトル・ユゴーの墓。棺に刻まれている文字。

 ヴィクトル・ユゴーの棺。実に不思議だ。イギリスに行く飛行機の中で、ヴィクトル・ユゴーのレ・ミゼラブルを観て、ガーンジー島でヴィクトル・ユゴーがレ・ミゼラブルを書いた家を訪問して、パリでヴィクトル・ユゴーの墓に来ている。何かの導きがあったのかな。

ヴィクトル・ユゴーの棺

点字の創案者であるルイ・ブライユの墓。

高く鋭い鼻を特徴とするルイ・ブライユの像が安置され、説明文が点字によって記されている。

ルイ・ブライユ の直筆らしい。

 いたるところに点字による説明や、神殿全体の触図やレプリカがあり、自由に触ることができるようになっていた。パラパリの観戦に来て、ルイ・ブライユ が埋葬されている場所に来ることができたのも、何かに導かれているのかもしれない。

パンテオン神殿 と サンテティエンヌ・デュ・モン教会 の間の広場。フランスらしい雰囲気が満ちている。