戸隠33窟が、今シーズンスタートした。まずは、象窟~三層窟~千人窟~五色窟を攻めてみようかと計画した。昨年象窟に行ったつもりであったが、何となく違う気がしてならない。もう一度象窟を確認して、象窟から一気に岩を登り上げ五色窟まで行ってみることにした。
時間があれば、登山道沿いの窟を4か所確認もしたい。
2024年5月26日 ルート図
今回は戸隠森林公園の駐車場を利用した。早朝なのに車が結構駐車している。多分バードウォッチングを楽しむ人が多いのだろう。森林公園の中を歩き回って髄神門経由で奥社に到着した。いよいよである。
戸隠山登山道に入ると、いろんな花が咲いていて目を楽しませてくれる。
ユキザサ
ルイヨウボタン
クルマバソウ
ズダヤクシュ
ラショウモンカズラ
イワカガミ
ツクバネソウ
チゴユリ
木々の間から戸隠の稜線が見えだした。
マイズルソウ
タチツボスミレ
ツバメオモト
オオカメノキ
唯一登山道から象窟が見えるところまで来た。象窟は下部の窟。今日はもう一度(?)あの象窟まで行くのだ。ここまでくれば五十間長屋まですぐだ。
下の窟が象窟。
あっという間に五十軒長屋に着いてしまった。五十間長屋も33窟の一つである。 昆沙門窟という。石祠があるが屋根と台石のみ。
昆沙門窟
昆沙門窟の前を東に進む。テラスができているから気持ちは楽。昆沙門窟の隣にも窟が2つあるが、これらも総じて昆沙門窟なのか?一番奥の窟はキジ場になっていた。とても残念。
振り返って昆沙門窟を見る。一番左奥が五十間長屋の標識があるところ。
前回はここまで来た。ここが象窟と思って引き返したが、やっぱり違うと思う。
象窟はこの窟の下にあるのかも。この先は崩落していて進めない。少し戻りけもの道を利用して下に降りたが、すぐにけもの道は消え、笹につかまりながら急斜面を慎重に降りた。
東に少し進んだら、なんとそこが象窟だった。台座が残されているはずだが確認できなかった。
象窟
象窟の地面は傾斜がきつい。象窟からは飯綱山がきれいに見えた。
ここから三層窟を目指す。象窟に沿って岩壁を東に進むと激薮に突入する。激薮と岩壁の間から岩壁に取り付く。岩に挟まれている部分の激薮地帯を抜け出して上に出なくてはならない・・・・んだと思う。
しかし手掛かりが途中で亡くなり断念せざるを得なかった。
激薮を抜けて先の岩壁の基部に行ってみた。しかしそこから先は切れ落ちていて進めなかった。やはり三層窟はこの激薮を登り上げて子の大岩を越えていくのだろう。次回に別ルートでリベンジ。
気を取り直して、登山道沿いの窟を確認することにした。今まで何回も戸隠山を登っているが、戸隠33窟を意識して登山道を歩いたことはなかった。五十間長屋だって昆沙門窟である。
登山道に戻り昆沙門窟から先に進んだ。すぐに虚空蔵窟。
虚空蔵窟は垂直に切り立った断崖の割れ目にある三角形の窟。石祠はなかった。
長岩窟。百閒長屋である。百閒長屋の案内板がかかっている岩壁の左奥に地蔵菩薩や石祠が安置されている。
草陰に石祠。
登山道を先に進んだ。振り返ると百閒長屋である長岩窟。
次に西窟が出てくる。今までは、西窟なのね・・・ということぐらいで通過していたが、今日は違う。
西窟は下の窟、中の窟、上の窟となっているらしいが、上の窟は分からなかった。
中の窟は、今回初めて登ってみた。鎖が新しくなっている。10m位登り上げるが鎖があるから簡単。実はこの中の窟を登るためにクライミングシューズを持ってきていた。
西窟のうちの中の窟。10mの鎖が攣りつけられている。
快適に登っていく。
昭和16年、姫野公明師により作られた拝殿。
拝殿の奥に石祠、学問行者の石仏、役の行者の石仏、秋葉三尺坊の石仏が安置されていた。
ここで学問行者や役の行者に出合えるとは思わなかった。
秋葉三尺坊ってどんな人?と調べたら、『ここで修行をし、地上三尺を飛行する術を身につけたといわれ、後に遠州の秋葉山で火防の秋葉信仰を開いたともいう。』と戸隠百首に書かれていた。
石祠、学問行者の石仏、役の行者の石仏、秋葉三尺坊の石仏
西窟である下の窟。野池一派の石祠があった。
愛染窟。鎖場の途中にあった。ここは今まで気が付かなかったし、この鎖場を通る登山者も知らないだろう。
愛染窟を過ぎて斜面を登り上げたら大岩があった。そこにも登ってみたら素晴らしい眺望が広がった。
今日の窟探しはこれでお終い。下山中にもたくさんの花に出合った。
シラネアオイ
シロスミレ
ミツバチグリ
帰りがけのみどり池。もう誰もいなくて静かだった。