ホテルのレストランからゴゾ大聖堂とマーサルホーンにある岩山のキリスト像が見える。
当初、カリブの洞窟だけを訪問する予定であったが、ちょっと欲が出て、マーサルホーンにある岩山のキリストとジュガンテーヤ神殿を追加することにした。
バスと徒歩で回るつもりで、バス停やバス路線と時間を調べてホテルを出た。バスも乗りなれた。要領が分かったので、気楽に利用できる。
12回券は15€。区間は関係なく1回につき1回のタッチでOK。ゴゾ島は、路線バスはあてにならないなんて言う前情報があったが、そんなことはない。マルタ島よりずっと正確だ。
ターミナル BAY2(乗り場) でバス310番待ち。
バスは10分弱でKitliaというバス停に到着。下車すると遠くに目的のキリスト像が見えた。
プライベートの畑の中を通って、キリスト像目指して進んでいく。
キリスト像の基部までやってきた。足元に行くにはクライミングになる。ちょこっと登った。
キリスト像が建っている岩山には窟があった。
ここにも。修道士が黙想した窟?ちょっと小さいか。
「われらの救い主の像」で1870年にある農民によって建てられたのが始まりらしい。一度は反逆者によって破壊されたが、篤志家の協力なども得て、現在ある形に修復されている。
この姿を見て呼ばれていると感じる。ある農民の侵攻の形として建てられたキリスト像。感謝。
キリスト像の足元に咲いていた。
キリスト像の立つ岩山からの眺望。正面にシャウキーヤ教会。
左にゴゾ大師堂。
すぐ北には海。
キリスト像からカリブソの洞窟を目指す。バスの時間がうまく合わないので、歩いていくことにした。約50分の徒歩。
こんなルートを歩く人はいないだろうな・・・と思いながらもい結構楽しんでいる。
道端に咲いていた花。
リンゴの花のような・・・。木に咲いている花だから何かの果樹が実るのか?
グーグルマップで確認しながらカリブソの洞窟に到着した。
グーグルマップの音声で「閉まっている」と何度も言われたが、その通りで、落石のために閉鎖されていた。一緒になった観光客は「洞窟はどこだ?」と探し回っていたが、あきらめて帰っていった。
カリブソの洞窟は、ホメロスの抒情詩「オデュッセイア」の登場する洞窟。なので洞窟を見たかっただけに残念。カリブソは海の女神の名前で、オデュッセイアがその洞窟の中でその女神としばらく暮らしたといわれている。
下を見下ろすと、赤い砂浜のラムラ・ベイのサンディ・ビーチ。ビーチの中に遺跡(?)が建っている。ここから行ってみることにした。標高差150m下るようになる。
僅かなふみ跡を下っていく途中に咲いていた。フェンネルという名の花。
150m下ったところで振り返るとカリブソの洞窟。古いガイドブックに紹介されている洞窟は、今は分からない状態。
赤い砂浜のサンディ・ビーチ。とてもきれいだ。
誰かが石で並べてくれた。
赤い砂浜の中心に建っていた。
子供たちも楽しんでいる。
次に目指すはジュガンティーヤの神殿。やっぱりバスの便があまりよくなく、バスを待っている間に歩いて行けそう。じゃあせっかくだから歩こう。
途中の家々の入り口にマリア像の絵が掛けてあったり、聖人の像を置いてあって、信仰深い人たちが生活する地域なのだろう。 歩いてわかることも多い。
約50分歩いてジュガンティーヤの神殿に到着した。
ジュガンティーヤの神殿は紀元前3600年から3200年に造られた。「巨人の塔」という意味で巨人伝説が残る地に神殿がある。豊作や豊潤のために造られたのではないかと考えられている。
マルタの巨石遺跡群の中では一番初めに文化遺産として認められた。
神殿に続く道を歩いていくと、遠くにシャウキーヤ教会が見えた。
巨石が積み上げられている様子は巨人の創造物。
外部は硬質で頑丈なサンゴ質の石灰岩で造られているとのこと。神殿は二つに分かれている。
入り口のドアとなっている巨石で、真ん中に穴が開いているが、何のための穴かはまだ分かっていないと説明書きがあった。
祭壇のような・・・?
内部はグルビエリナ石灰岩でできている。
巨人が積み上げたかもしれない神殿にロマンを感じる。
何が営まれていただろう。
神殿の近くに咲いていた。やはりミツバチの働きがすごい。
307番のバスでヴィクトリアに戻った。時間があるのでゴゾ大聖堂に向かった。
聖母マリアに捧げられた大聖堂。厳粛で静かな時間が流れる。観光客がほとんどいなくていい。
聖マリア像。聖マリアが台座の上に据えられている。
秘跡の小聖堂。ここでの祈りは特に深まる。
大聖堂にはミュージアムも併設されている。展示されていたネウマ譜。
祈祷書
今日もよく歩いた。距離にして16kぐらい。
2024年1月2日