戸隠33窟NO2

 戸隠33窟探し。今回は旧伝奥社後跡から標高点1495mの繋がる尾根を登り詰めてみようと計画した。その尾根に4つの窟があるはず。信州戸隠山惣略絵図を見たり、文化庁の戸隠村の石造文化財の本に出ている戸隠表山三十三窟の分布図を見たりしたがよく分からない。

 地図で特定できないのが少し不安ではあるが、行くしかない!一応 戸隠表山三十三窟の分布図 を拡大コピーして、25000分の1の地図に落とし込んだ。

2023年7月23日 ルート図

 先週奥社からバリルートで尾根を下って 旧伝奥社後跡 に出ている。スタートは鏡池の駐車場。約40分歩いて 旧伝奥社後跡 に来た。いよいよである。もうワクワクで、気持ちが先を急がせる。

旧伝奥社後跡 から笹藪に突入。

笹藪の次は栂の木。

尾根に乗っかってガンガン登って行く。と、イチヤクソウが咲いていた。

キンレイカ

 地図上では、標高点1495m少し手前西側に一つ窟があるようになっているが、岩が全く出てこない。地図も大ざぱだったかな・・と思いながら登り続けていった。そうしたら突然東側が開け、素晴らしい岩壁が出現。

1600m地点から高さ50m以上の岩壁だ。惚れ惚れするわ。

細尾根を忠実に登って行く。ハート形の岩の窓ができていた。この窓をくぐってしまうと尾根を外すことになる。

 どこまで行けるだろうか・・・と思いながら登ってきた。窟はやっぱり分からないかもしれない。ならば行けるところまで登りつめようと・・・。

突然目の前に立ちはだかった岩稜。あそこは?

 岩の基部まで行った。なんとなく左に回り込む。

あったわ、探していた窟が。これは日中窟。

嬉しくて窟の中をのぞいてみた。何もなかった。

さらに岩に沿って回り込んで行くと鷲窟。

そして一段高いところに金窟。

尾根から登ってきたところに戻る。少し早いけれどビールタイム。眺望もいいしね。ここから見えた東方面の奇岩。気になる岩だわ。調べたらあの岩は塔ヶ岩。

今度は岩の基部を右に回り込む。これはちょっと大変感。そうしたら祠が。窟だ!東窟。

祠に刻まれていた文字。真ん中には「東京市」とある。その左は名前かしら。

そのすぐ隣に東窟があった。窟内には祠と弘法大師像が鎮座していた。弘法大師が護摩を焚いたとされている。

祠に刻まれている文字。「大岡川」?

 東窟を発見できたことも嬉しい。今日は4つの窟を確認できた。まだ時間はある。ならば大岩壁の基部まで行ってみようか。

オニシモツケのピンクが癒し。

オオバギボウシ

ここ尾根の東側を下るとあの大岩壁。

大岩壁の中腹にアリの巣のような切れ目が。鷹の巣になっていて、親鳥が飛び出していった。雛の元気な声も聞こえた。

 足場が悪く東側は途中で引き返した。尾根をそのまま登り詰めた。すると尾根の西側の大岩壁の基部に出た。

東側の大岩壁の鷹の巣と同じ高さになった。よく見えるわ。

足元にはコモチマンネングサ。

五十間長屋から八方睨みまでもよく見えた。

西側の大岩壁の基部を歩いてきたら窟のようなものが。

 大きな沢を挟んでさらに岩壁は続いている。その岩壁に中窟があるらしいが、沢を横切るのが大変だ。濡れている岩上の沢で、かなり下まで降りてから登り返しとなるだろう。残念だが引き返すことにした。

1650m地点でいつもの儀式。

 まだまだ窟探しはスタートしたばかり。次はどこの窟探しをしようか!楽しみがたくさん。