街道をゆく

 あるきっかけがあって、司馬遼太郎著の「街道をゆく9」をいただいた。今まで司馬遼太郎氏の本は食わず嫌いであったが、隔離生活にはもってこいの本であった。

 「街道をゆく9」は「潟のみち」と「信州佐久平みち」その他が掲載されている。この本をくださった方は、新潟の方で火焔式土器にも非常に詳しい方だ。

 「潟のみち」を読んで、恥ずかしいことに初めて「潟」というものを知った。地図を片手に司馬遼太郎氏が歩いた「潟の道」を本とともにたどってみた。同時に信濃川火焔街道のこともよく分かり、来年は、「潟のみち」と信濃川火焔街道の西ルートと東ルートも歩いてみようと思っている。

 「信州佐久平みち」は地元でもあるので、身近に感じるところもあったが、信州に暮らしていながら知らないこともたくさん書かれていた。傑作(?)だったのは、懐古園の茶屋のことについての記述だった。司馬遼太郎氏の一面を見た気がする。気になる方は、本を読んでみてください。そして私は、懐古園にある茶屋に行ってみようと思った。もちろん当時とは世代が変わっているだろうけど、創業135年の茶屋であるから、多分司馬遼太郎氏がそばを食べた茶屋に相違ないだろうと思っているけれど・・・。

 海外旅行に行けなくなって3年。来年こそはと思っていたが、体調との相談になるかな。ならば国内旅行をという意欲は満々。その旅行のバイブルとなるのが「街道をゆく」だ。司馬遼太郎氏が歩いた街道がいくつも紹介されていて、自分が目指すその地域に関係する「街道をゆく」を手に歩きまわりたいと思っている。

 今年に頂いた一番の知的刺激が来年につながっていくのも楽しみだ。