大雉沢~兜岩

 奥秩父の山々は面白い。クライミング要素の高い山もたくさんあって結構楽しめる。昨年、2度目にしてピークに立てた兜岩。その際に東に延びる岩稜に渡れなかったのが悔やまれて、再度兜岩に行きたくなった。今回はその先に続く岩稜をどこまで進むことができるか!

2022年10月22日~23日 ルート図

1日目

 今年最後になるだろうテント泊も兼ねて、大雉沢に沿って、午後入山した。途中から兜岩が見える。一番右のピークが兜岩。前回行けなかった左のピークまで登れるかな。ワクワクする。

ちょうどよい場所にテントが張れた。いつも通りのマイテント。

テン場からは雨降山が木々の間から見えた。

今日は焚火を楽しみながら、翌日の登攀の作戦を練って1日が終了。

 満天の星が翌日の天気を保証してくれる。山の中ではよく眠れるんだわ。なんと9時間近くも寝入ってしまった。

2日目

 テン場を7時前にスタートした。前回と同じルートでは面白くないので、しばらく大雉沢に沿って進んで行ってみた。すると登って木見たくなる滝が出現。左岸から落ちている。

この滝を過ぎて斜面に取り付いた。太陽がお目見え。

藪の中をガンガン登って行く。難しくはない。

やがて地図にもある岩壁が出現。この岩壁に沿って登って行けば兜岩につながる鞍部に出る。この辺は一度あるいているから気が楽だ。

朝日岳北尾根の鞍部に乗り上げて少し北に進むと、現れました!兜岩。

今回の目的は一番右のピークに立つことだ。一番左のピークが兜岩。

南を振り返ると、朝日岳北尾根。中央に三角点が設置されているピーク2420.2mを確認。点名・西股。その手前にも岩稜のピークがチョコンと見える。

クライミングシューズに履き替えた。ここを登るのだ。見た目よりムズイ。

前回付けたいつもの儀式を発見。兜岩につけるのを忘れたので、クライミングシューズを履き替えたところでの儀式だった。

さらにここを登り上げると兜岩の基部に着く。

今日の一番の目的のピークは中央。兜岩に登る前に目的のピークを目指す。

正面のピークまで行けるか?

正面の奥には国師ヶ岳。目指すは眼下の中央小ピークとその左のピーク。右手の岩壁をどうクリアするか。前回はここで断念している。

2つ目のピークに立てた。そこからは屋根岩が下に見えた。

素晴らしい岩が続いている。

そして目的の3つ目のピーク。残念なことに、確保するところもなかったので自分の背丈以上の岩の上には立てなかった。落ちたらお終いだわ。

兜岩。前回もここまで。ここから兜岩の天板には登れない。道具があっても無理だろう。

今度は兜岩でいつもの儀式。

念のため、もう一つの儀式。

 これで兜岩と東に続く岩稜遊びは終わり。できれば2420.2mの三角点まで行きたいので、朝日岳北尾根に戻ることにした。時間はたっぷりある。先に登り上げた鞍部まで戻り、尾根を外さずに南に向かって登って行く。

途中南アルプスが見えた。

22420.2mのピーク100メートル手前ぐらいで激藪に突入。強いシャクナゲの藪で押し返され全然進まない。仕方ないからここまでとする。

 少し戻り遠目にチョコンと見えた岩稜に登り上げた。ここに来た人はまずいないだろう。この岩のピークは弱点を見つけて登る必要あり。

ピークからは今登ってきた兜岩岩稜群がよく見えた。嬉しいなあ~。左が兜岩。一番右のピークまで登ってきたのだ。

素晴らしい眺望が広がっている。すでに登った山々の確認ができることが嬉しい。シミタジュクだけは未踏峰。

西沢渓谷から鶏冠山、木賊山、甲武信ヶ岳までのコースは長かったことを思い出す。鶏冠山は面白いんだわ。

南アルプスもよく見えた。

八ヶ岳。中央が赤岳。

これらの尾根歩きも大変だったけれど、楽しかった。特に千平へのルーファイが大変だったことを思い出す。

国師ヶ岳。

地図にも載っているが、見落としそうな岩稜のピークに立ててよかった。いつもの儀式をして下山することにする。

 テン場には2時過ぎに到着した。テントを撤収して下山に取り掛かる。この辺りは3度歩いた。チャンスがあれば、さらに東に延びる岩稜を攻略したいわ。

下山路で再び兜岩。あの3つのピークに立てたことで、喜びがじわじわと。いつかまたね。