ずっと通い続けている奥秩父の山々。川上村の川端下からは朝日岳からの北尾根上に気になる岩稜がみえる。妙義の長須ノ頭に似た形をした岩だ。遠くからでもはっきりと分かるから、相当大きいんだと思う。地図で調べたらその岩は兜岩となっていた。その北には三角点が設置されていて点名は西股。西股と兜岩のピークに立ちたいと思いどのルートをとるか作戦を練った。雨降山に登るときに途中まで車で入った川上牧丘林道から旧朝日岳登山道(廃道)を利用し途中から尾根に取り付く・・がいいか。
車は雨降山の取り付き地点までだった。そこから先は凍結していて無理。
林道を20分ぐらい歩いて旧朝日岳登山道に入った。足首までの雪が少し続き大雉沢を渡渉してすぐに尾根に取り付いた。急登である。
しばらくするとシャクネゲの激藪。シャクナゲと格闘しながら登って行くと、急に岩のテラスに飛び出した。今までの藪漕ぎにぐったり。暖かい日だまりでもあったのでしばし休憩。ここに来た人はいないだろう・・・と嬉しくなる。まだまだ先があるが、ここでいつもの儀式。
ここで地図を確認。このまま登って行くと岩稜帯にぶち当たるが、南側は岩が切れ落ちていて無理。北側はトラバースすると沢に入り込む。ならばこのまま兜岩を目指して登って行こう。
再び藪に突入。そして地図通り(?)岩稜にぶち当たった。その岩を乗り上げた。わ~い!目の前にはどう工夫しても登れそうにない露岩のかたまりが。その山頂には、兜岩を象徴する岩・岩・岩。素晴らしい眺望だ。兜岩とその南の2218mピーク。
この岩壁を登ることはできるんだろうか・・・。私には無理。おそらく人間が立ち入ってはならない領域なんだろう。それを見ることができただけでも感動。ここからの兜岩や2218mピークをまじかに見た人はいないだろうな。いつもの儀式をして、兜岩を眺めながらビールタイム。
手ごわい兜岩。今度はどこから攻めようか!待ってらっしゃい。
突然飛び出した岩のテラス。激藪から解放された気持ちのいい場所。
再び藪に突入。地図上の岩にぶち当たり登りあげたら素晴らしい眺望。兜岩東尾根の頭に立つ。
長峰を登った時のことを思い出す。長峰が奥秩父に取り付かれるきっかけだった。