三浦山の存在を知ったのは、南川金一氏の著書「続・山頂渉猟」だ。地図上には山名が記載されていなく、南川氏が登った当時は点名・三浦Ⅱ(1953.4m)となっていたが、今は点名・三浦山となっている。現在も地図上には山名は記載されていない。
南川氏の著書によると、三浦山は大滝川上流の山一帯の山を指し、先祖の三浦太夫が一族とともに三浦山に住みつき子孫が「滝越」を開墾したとのことで、現在も全戸が三浦姓という集落だそうだ。その集落にいわれのある三浦山にいつか登ってみたいと思っていた。
天気が安定しない日が続いていたが、やっと中南信地方のみが晴れマークになった。三浦山にタイミングがやってきたのだ。
南川氏は滝越集落の奥にある白川林道から小秀山経由で三浦山に登っている。
もちろん南川氏の足跡を辿るに決まっている!
白川林道の小秀山登山口まで、車でたっぷり3時間かかった。
8時に登山口をスタート。約1.5時間で小秀山山頂に到着した。登山道がある山は本当に楽だ。
山頂には立派な標識があり、また避難小屋を兼ねた学習小屋が立派に建っていた。
小秀山山頂からの眺望がすばらしい。まだらに冠雪した御嶽山が正面にド~ンと構え、その手前には、これから目指す三浦山が鎮座している。
御嶽山の左奥には、笠岳のとがったピークと乗鞍岳。八ヶ岳、中央アルプスの後ろには南アルプスも見え、すでに登頂済みの恵那山の姿も素晴らしい。しばし周辺の山を堪能し、さあ~これから本日の目的である三浦山を目指しての藪漕ぎスタート。
立派な学習小屋の脇から尾根を外さずに小秀山北峰を目指して笹藪に突入した。
背丈ほどある笹藪を漕いでいく。30分ほどで小秀山北峰に到着した。眺望はなし。ここから尾根を東に進むことになる。ところどころで現れる踏み跡に助かる。
常に小秀山を右手に確認しながらガンガン進む。
小秀山山頂をスタートしてから約2時間で三浦山に到着した。
ビックリしたのは山頂に「三浦山」の大きな標識が設置され、さらに白川林道につながるであろう登山道ができていたことだ。さすが滝越集落の底力!南川氏はピストンしているが、せっかくの登山道があるので利用すして下山することにした。
枯木沢から白川林道に出て、そこから駐車場所まで戻った。ぐるっと周遊して楽しかったですわ!