キエフは楽しみつくした。
ならばちょっとした日帰り旅行をと思い、キエフから北にあるチェルニヒウへ行ってみた。
バスのチケットをネットで購入してあったが、バスの発着所まではタクシーがいいとホテルの人に言われた。地下鉄じゃなくて・・・?
早朝にタクシーでホテルを発つときに、ホテルマンがタクシーの運転手にバスの乗り場まで直接送るように頼んでくれた。バスの発着所に行ってみて分かったのは、ターミナルとは言い難いバス停留所で、自分で目的のバスを探す必要があるということと。ウクライナ語の分からない私たちのために、タクシーの運転手にお願いしてくれたのだった。地下鉄で行っていたらお手上げだった。
もうこれだけでいい1日のスタートだ。
バスといっても、日本のバスのようではなく大型タクシーのような車で、発車予定の時間になっても満席にならない限りスタートしないのにはビックリした。
30分ほど遅れてスタートしたバスであったが、予定通りの時間にチェルニヒウへ到着した。これまたビックリだった。
到着したバス停。
キエフ行きもここから発車することを確認した。じゃないと、帰りが心配だもんね。さあ~これでチェルニヒウを楽しめる。
まずは体を温めるために近くのレストランに入りボルシチを食べた。
St. Pareskevy Pyatnytsi Church(聖パラスケヴァ金曜日教会)があった。
教会の外壁に取り付けられていたプレート。かつてこの街の「赤の広場」に広がっていた市場のパトロンに名前の由来がある。
ボフダン・フメリニツキー・ガーデン・スクエアの一部に教会が建っている。
きれいに整備されている道を公園に沿って南東に進んで行った。この公園も、グリーンシーズンは気持ちいいんだろうなあ~。
この公園には、チェルノブイリの原発事故の犠牲者をしのぶためのモニュメントがあった。
チェルノブイリへの思いを馳せながら歩いていたら、正面に教会が見えてきた。St.Catherine’s Church(1715年)
幼児洗礼式に立ち会うことができて感動。ウクライナ正教の司祭の祈りは素晴らしかった。
Spaso-Preobrazhensky Cathedral(スパソプルオブラジニア・サポ教会)で1017年に創建された。「ミサイルのような形」の塔が2つついているのが特徴。
Boryso-Hilbsky Cathedral(ボルィスとグリーヴの大聖堂)は12世紀の教会で黒いドームが目印。中は博物館になっていた。
バスの出発時間より30分早くバス停に行った。
すでにバスは来ていて、乗客も乗っていた。出発予定時間は17:20なのに、満席になったのでなんと17:00に出発してしまった。早く来てよかった・・・!
約2時間でキエフに到着した。ここからは地下鉄利用してホテルへ戻った。
ホテルへ着いたら、スタッフのみんなが心配してくれていた。英語が通じない地域に行ったからどうしているかと・・・。安心した笑顔でみんな「お帰りなさい」と言ってくれた。
ウクライナに入国してから、みんな親切に接してくれた。日本人の気遣いに似ている。もしかしたら日本人よりもおもてなしが素晴らしいかもしれない。
キエフは都会だ。でも都会の冷たさがない。
チェルノブイリは過去の過ちを見つめる地だ。
そしてチェルニヒウは小さな町だが、それだけに落ち着ける何かがあった。
明日はベラルーシへ移動する。
早朝にチェックアウトする私たちのために、特別に朝食を用意してくれるという。こうした気遣いも凄く嬉しい。素晴らしい人たちとの出会いが、一番いい思い出となったかもしれない。