東又谷へ来たのは今シーズン3回目。剣岳北方稜線を繋げるために何回も足を運んでいるのだ。
今回狙ったのは滝倉山。一昨年の残雪期に僧ヶ岳~駒ヶ岳を縦走し、赤倉の頭(アカクラノズッコ)で引き返している。滝倉山を目の前にして時間切れだった。
今度狙ったコースは、赤倉谷を遡行した時のテン場をベースキャンプとして赤倉尾根を攻めて赤倉の頭まで行くルート。赤倉の頭から滝倉山をピストンするのだ。できるか、やってみなければ分からない。やるしかない!
初日はベースキャンプまでなので、ゆっくりとスタートした。曇り。しかし明日の滝倉山までのアタック日は天気が約束されている。心軽くベースキャンプまでたどり着き、さっそくの宴会に入った。
まもなく15夜。月明りが一晩中テントを照らしてくれた。
2日目は明るくなると同時にスタート。
素晴らしい天気だ。
急登で赤倉尾根に取り付きガンガン進んでいく。左手にはモモアセ谷や小清水谷が現れ、やがて毛勝山が見えてきた。赤倉の頭へは3時間で到着。素晴らしい眺望が広がる。残雪期に立ったこの場所であるが、雰囲気が全く異なる。ここから滝倉山まで4~5時間かかる予定だ。
さあ~急ごう。
藪をかき分け、滝倉山の前衛峰を二つ越し滝倉山には12時に到着した。
山頂には「滝倉山」のプレートが設置され、お地蔵さんが鎮座していた。お地蔵さんは抱き地蔵という。石川のムカイさんとキタガワさんお二人が設置されたのだ。
滝倉山は3回挑戦した。3回目にたどり着くことができた。これで剣岳北方稜線のうち、滝倉山~毛勝山を残すのみとなった。これが難題なのだ。
滝倉山山頂から毛勝山までのルート確認しながらビールタイムを楽しんだ。
暗くなる前にベースキャンプに戻らなくてはならない。登りが6.5時間だったから下りは5時間ぐらいか。といってもアップダウンが結構あるのだ。
山頂に立てた喜びを抱きながら、ひたすらベースキャンプを目指した。
東又谷に入ったが靴をぬらさずに行くことができるルート。ここがキーポイント地。水がきれいだ。
奥に剱岳。右に毛勝山、左に西谷の頭。剣岳からの北方稜線が一望だ。
赤倉の頭から滝倉山までのルート。一番右が滝倉山。う~ん、遠い。ここから滝倉山山頂まで3.5時間かかった。
赤倉の頭から駒ヶ岳。駒ヶ岳からここまでの稜線は残雪期につなげているが、あ~素晴らしい。
右に毛勝山、左に剱岳。剣岳までの北方稜線。滝倉山から毛勝山までの未踏破ルートを確認。