編笠山というと八ヶ岳の編笠山を思い浮かべる人がほとんど。
南川金一氏を勝手に師と仰ぐ私にとっては、南アルプスの編笠山が気になっていた。
この南アルプスの編笠山は、釜無川の支流悪沢を詰めたところに座し、鋸岳から派生する尾根上に位置する登山道のない山である。以前に2度鋸岳のピークに立っているが、時間の都合で編笠山には足を延ばすことが出来ないままになっていた。
南川氏は鋸岳から編笠山を目指して登頂している。
私が考えたルートは、釜無川支流の悪沢を過ぎたところの尾根に取り付き尾根上に編笠山を目指す。そして三角点ピークを経由して横岳峠から一般道を利用しての下山であった。
結果は大成功。天気はまあまあで、秋の1日満足いく山行であった。
釜無川林道から尾根に取り付いての急登。北アルプスと違って藪は濃くない。山頂直下のハエマツとシャクナゲの藪に少し苦労ではあったが、まあ~ネマガリダケの三つ藪に比べればなんてことなかった。
編笠山の山頂のわずかな空間だけ藪がなかった。自然にそうなっているのか・・・何とも不思議である。
残念なことにガスで眺望はゼロ。本来ならば仙丈岳が見えるはずなのに。しかし何年も自分の中に秘めてきたこの編笠山に登頂できた喜びは大きい。それだけで満足である。20数年以上前にも南川氏が踏んだこの山頂に立てたことが実に愉快であった。
そこからもまだ登山道がないので、ルーファイ能力を発揮(?)して鋸岳からの稜線上にある三角点ピークへ。ピークからは一般道がついている。気持ちが楽だ。
横岳峠から富士川水源地を経由して釜無林道へ下山した。
12時間弱の山行には、しっかりと筋肉痛が現れた。
編笠山から三角点ピークへ向かう途中振り返ってみたら編笠山が。
三角点ピークからは登山道がついている。気が楽だ。横岳が見えてきた。