頚城にある大毛無山は辛かった。
厳冬期の山として挑んだのだが、残雪期の山に近く融雪が始まっており、雪との戦いに疲れ果てた山だった。
いい天気であるだけに雪が早朝から腐っており、一歩一歩が重く難儀である。
本日入山したパーティーは、私含め4パーティー。私が2番手であったので、先行パーティーのトレースを歩いたが、それでも足への負担はすごかった。
途中単独の男性にぬかされる。
ラッキー!さらに歩きやすくなるだろう・・・・なんて、実は甘かった。まさに腐った雪との戦い。足の筋が何度も攣り持参したサプリが助かった。
大毛無山の山頂が見えたときには、あそこまで頑張るしかない!と重い足を前に出す。先行者が山頂に立っている姿を見て励まされた。
大毛無山は、遠方から見えるのは山頂の前山。そこから10分ほどで大毛無山のピークだ。
前山からアップダウンがあるので、どうしようか迷ったが、やっぱりここまで来たら行くしかない。
大毛無山の山頂に立った時にはやはり感動だった。
突然に現れた鉾ヶ岳の雄姿に、ご褒美をもらった気がした。
スキー場を抜けて登りつづけ、やがて、やっと大毛無山の前衛峰が見えてくる。
雪山は実に綺麗だ。前日に入山した人たちのスキーのシュプールが何本か残っている。
やっと大毛無山の前衛峰に近づいてきた。ヘロヘロ。雪庇を崩して乗り上げることとなるのだが、先行者のトレースを辿り楽をさせてもらった。
大毛無山の山頂に向かう。気持ちのいい空間が続き、やっと気持ちに余裕が出てきた。ここまで来ないとやっぱりもったいない。
前衛峰を振り返る。スノーシューの後は私。スキーは先行者。この日山頂に立ったのは2人だけだった。