Pさんは、夫の13回忌と息子の17回忌を終えてから自分の気持ちを切り替えるために熊野古道へ行った。
那智の滝全景を見た直後に降り出した雨のおかげで、補陀洛山寺のご本尊である1年に3回しか公開しないという千手観音に会うことができた。そのときは自分のすぐそこに夫や息子がいてくるように感じた。導かれたてきたんだという思いで一杯になり、涙が止まらなかった。
そんな話を聞いて、私も感動の渦に巻き込まれた。Pさんのその時の喜びがす〜と心の中に入ってきて、Pさんと一緒に体験したような感じになった。
私も熊野古道を歩いてみたくなった。
そういえば長野経済新聞で2年ぐらい前だったか、記者の倉石さんが熊野古道を歩いた紀行を掲載していた。
その時から惹かれていたのかもしれない。
Pさんは気持ちの区切りがつき、今日も元気に働いている。 |