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2014年 6月11日
Sさんの玄関先には、ホタルブクロやオカトラノオが咲いていた。茶花になる花である。Sさんの妻が生前、茶道と華道をたしなんでいたそうである。
そのSさんの妻が亡くなって1ヶ月。
Sさんのお宅に相続の手続きの件で訪問した。
子供がいないSさん夫婦は、高齢であり、姪に生活面をサポートしてもらっていた。
大きな家で、妻の遺影の前にぽつんと座っていたSさんが小さく見えた。
二人の56年間の人生であったそうだ。
たくさんの思い出を話してくれた。日本中を歩き回り、海外にも、何回も出かけたそうだ。フランスが好きで、セーヌ川のバトーパリジャンが楽しみだった。食事の合間にダンスをして・・・。
Sさんがたった一人の子供を亡くした時のことには、涙が止まらなかった。
「年を重ねると悲しいこともたくさん経験するものだ。」
妻を亡くしちょっぴり生きる張り合いを亡くしつつあるSさんに励ましの言葉もかけられず、そんな自分がも悲しかった。
仕事とはいえ、相続の手続きをするということは、その亡くなった人を含めた家族の人生に触れ合うことなのだ。
私にとっても大切な時である。
Sさんの家の玄関先に咲いていた花
シモツケソウ
ハクサンフウロ
ホタルブクロ
マンネングサ
オカトラノオ
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05:18, Wednesday, Jun 11, 2014 ¦ 固定リンク
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