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長野県経営者協会女性部会では、今年度の事業として、長野県の経営者との懇談会を計画していた。女性部会は発足間もないので、なんでも初めてのことを経験している。
初の経営者懇談会は、伊那食品株式会社の取締役会長の塚越寛氏を中心とした懇談会を開催した。 塚越会長が築いてきた経営に関するお話は、自分の中での積み重ねてきたものとは違った大きく心揺さぶられるものであった。
以下、塚越会長のお話し。
多くの経営者は目的と手段を一緒にしている。 会社の究極の目的は、利益の追及や売り上げの増加としている経営者が多いが、それは手段であって、目的は人間が幸せになることである。幸せになることのための手段が利益追及である。 ブームが起きるとブームに乗ろうとするが、それは他力での売上増である。ブームに乗るのはよくない。また安いことが味方と思っている人がいるが、安売りは誰かの犠牲に成り立っているのだ。
利益追求を目的にしていると、業績が悪くなるとすぐ人件費をいじろうとする。下請を泣かせようとする。「社員を幸せにする」仕組みづくりが大切である。 景気に頼らない、毎年右肩上がりに向上していくのが「年輪経営」。それには前年を下回らない労力が必要であり、その労力とはスキルの成長でなく人間的成長をいう。 人間的成長とは何か? これは優しさ、思いやりである。優しさを育てることが経営者の役割である。 優しさとは何か。『優』の字のごとく、人に対する思いやりである。
毎年求人に対し1200人の応募があり、20人を採用している。人手不足というが、社員を大切にしていない結果であり、伊那食品工業の場合は、人で不足に陥ったことがないそうだ。
伊那食品工業の社是 『いい会社をつくりましょう。たくましく、そして、優しく』 伊那食品工業を構成する人々が、精神的にも物質的にも、より一層の幸せを感じるような会社をつくることを目的としています。そして様々な分野でも社会に貢献しています。 |
14:18, Saturday, Nov 18, 2017 ¦ 固定リンク
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