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もう一つ。
信濃化学工業株式会社を訪問させていただいた。 いつもは外から見る社屋のたたずまいに畏敬の念を抱いていたが、外観だけでなく、その会社に働く社員の人たちに接して感動してしまった。経営者の想いがきちんと社員に伝わっているのだ。
会社の今年の目標に「挨拶」がある。これは社内報に書かれていた。 小野社長に工場を含め会社内を案内していただいたが、工場で働く人たちは、私たちの姿を認めると手を休めて挨拶をしてくれた。 会社内の講堂には、「敬天愛人」と書かれた額が掛けてあった。現社長になってからの社是だそうだ。
社長応接室は先代の社長が執務した部屋で、机等の配置を当時のまま動かさずに来客を迎えているとのこと。その部屋からは、信州の山々が眺められ、「新緑の季節には特にいいんだよ」と小野社長は目を細める。
先代の社長から受け継いだものを大切にしながらさらに発展させ、いずれは次世代に引き継いていかなくてはならない「経営」に、今磨きをかけている。 基本である「挨拶」を気持ちよく交わし、「敬天愛人」を心に留め、社員は会社のために、自分のために働いている。 「人間は夢を失ったらお終いだ。」と社長は言う。社員は「夢」を持って汗を流しているのだ。経営者として、そうした社員に応えるのが責務の一つであろう。
初めて足を運んだ会社であるが、暖かいものが残る時間であった。
事務所の庭に咲いたカルミア(アメリカシャクナゲ)
ベニバナエゴノキ(ピンクチャイム)
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05:50, Saturday, Jun 04, 2016 ¦ 固定リンク
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