喪中のはがきが届きだした。 手にした1枚のはがき。それは30年以上お付き合いのあるKさんが亡くなったというはがきだった。 お付き合いがあるといっても、年賀状のやり取りだけで30年はお会いしていない。
Kさんとの関係は、私が専門学校で講師をしているときの生徒だった。 ずっと年上のKさんであったが、税理士を目指して私の所得税の講義を受講に来ていた。多分、当時50前後だったと思う。
Kさんは「克二」さんという。 Kさんの自己紹介で「克己心のコツにニと書きます」と説明されたことがすごく印象に残っている。 その時に「克己心」という言葉を覚えた。
2年ぐらい前である。 Kさんから自宅に電話を頂いた。あいにく私は留守で、家族のものが対応した。電話の内容は「私はもう歳でいつお迎えが来るか分からないから、知人一人一人に電話をしています。」ということだった。
今になってみると、その頂いた電話をそのままにしてしまったことが悔やまれる。 Kさんのご家族に、お悔やみの手紙を差し上げよう。Kさんとはもう直接に会話ができない。
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