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戸台は甲斐駒ヶ岳や千丈ヶ岳の入山基地となる北沢峠への出発点である。 バスを利用して北沢峠に入るか、または戸台川に沿って約2時間歩きそこから千丈ヶ岳目指すコースもある。 これらの山を目指す登山者たちも、多くの人が気が付かない山に嫦娥岳(ジョウガダケ)がある。もちろん登山道はない。 南川教信者の私は以前から気になっていた山で、チャンスありと挑戦。思っていたよりは簡単にピークに立つことができた。思っていたより・・・である。
複雑な地形で、途中マーキングをしながら登った。下山時には、そのマーキングなる紐を回収するべく、簡単に目立つところに縛り付けながらだ。
戸台川を2時間遡行する。遡行用のシューズを持ってきて正解。何回かの渡渉が必要で、高巻くこともなくどんどん先に進めたのは実に快適だった。 やがて角兵衛沢出合。右岸に渡渉して熊の穴沢出合まで先を進む。熊の穴沢から嫦娥岳を目指すのだ。
熊の穴沢の水流が現れる頃に右の尾根に取り付き、稜線を忠実に登って行った。 第1岩壁に突き当たり、ここから右へ。現れた涸れ沢を詰めていく。詰め上げたところで、初めてのマーキングに出会った。有名な「KUMO」のマーキングもあった。ちょっとホッとする。
先に進んでいく。 第2岩壁、第3岩壁と登れそうにない岩壁に突き当たると右へ回り込んで高度を上げてく。 地図にはない頂上直下の岩壁では、南川さんは気によじ登ってクリアしたそうだが、その木は分からなかった。 登れそうな岩壁が出現。どこに出るか分からないが、やってみよう。岩がもろく力を入れすぎると崩れるようなところを慎重に登りあげる。三角点設置の近くの場所に飛び出した。 多分あそこ!と目指して足をすすめたら、あった!三角点と3つのマーキング。そこには「KUMO」の足跡も残されていた。もう少し目立つ場所に赤テープを取り付け満足感に浸る。 持参したオカリナで1曲演奏。これも自己満足の世界。数えるほどしか登山者を迎えていない山頂で、オカリナ演奏(?)をしたのは私ぐらいだろう。
下山はGPSのお世話になった。 GPSがないと到底無理だったと思う。懸垂下降3回ほど。熊の穴沢出合まで、登りと同じ3時間かかった。 登りに付けたマーキングは、2ヶ所分からずそのままになってしまった。多分2年ほどで朽ちるだろうから良しとして。 12時間近い山行も、ヘロヘロではあったが満足いくものだった。 しかし登りのルーファイは良くても下山は難しいものだ。読図だけで登っていた南川さんは、やっぱりすごい!
戸台川にクサギの木があった。甘い香りがしていた。
戸台川の水流。ジャブジャブと気持ちよく何回も渡渉。
中央が嫦娥岳
角兵衛沢の出合に到着。ここはいいテン場でもある。
左岸からの嫦娥岳
右岸に渡渉をして熊の穴沢出合に。ここから嫦娥岳を目指す。
戸台川上流の様子。中央に双子山、その左に駒津峰。
第1岩壁から無名沢に移動し、登りあげたとこれで初めて出会ったマーキング「KUMO」
途中から中川乗越。甲斐駒ヶ岳から鋸岳を縦走した時のことを思い出す。
頂上直下のこの岩壁を登りあげた。
三角点
ここにも「KUMO(久妹)」が。
山頂にテープを取り付けた。
こうした岩壁が多い。
戸台川が眼下に流れている。
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07:40, Sunday, Sep 06, 2015 ¦ 固定リンク
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