80歳になる歌子さんは、公正証書で遺言書を残したいという。 3年前に夫を亡くし、それ以前に、長男と長女も他界していた。 歌子さんは独居生活を続けており、遠くにいる3人の孫たちの成長を楽しみに生活している。
歌子さんは手先が器用で、刺繍をやっていて素晴らしい作品がたくさん家に飾ってあった。元気なわけである。
「今まで10年日記をつけていて、自分の年齢を考えて5年日記にして、そして今は3年日記。3年目が今年終わるので、今度は何年日記にしようかと迷っている。」 と歌子さんは言う。 「今の3年日記を始めるときに、3年は頑張れると張り合いが出た。」とも。 日記帳を途中で終わらせたら寂しいし、1年日記じゃつまらない。やっぱり3年日記帳を用意することで決まった。
歌子さんは遺言書を残しことでの想いを語り続けた。 歌子さんの歩んできた人生にちょっと触れて、そしてこれからは一緒に歩んでいくことに、私はなぜか安堵感を覚えた。
日記帳。 私は長い間1年日記をつけ、5年日記を2冊つけ終わったところで日記帳なるものをやめた。 今は、このページが私の人生になっている。 |