江戸の時代から漢方医としてスタートしたY家。西洋医学を早くに取り入れ七二会の地で開業医として4代続いたY先生が、この3月一杯で閉院することになった。
七二会という地域性のこともあるが、高齢者の患者が多い。近年は診察だけでなく一人一人の話し相手になることも多く、待合室はお茶のみサロンとなっていた。 患者はY先生と話をするのが楽しみで、Y診療所に通ってきていた。
みんな同時に歳を重ねていく。 Y先生と関わるようになったのは、私が開業して間もなくだった。34年になる。当時今の私より若かったY先生も、34年の年月を経て、いよいよ線を引く時がやってきたのだ。
七二会に灯されていたY先生の火が消えるのをみんな惜しんでいる。しかしY先生が地域のために行ってきた医療活動は、多くの患者の慰めであり希望でもあった。
26年分の確定申告書が出来上がり、間もなく電子申告をする。いつもとはちょっと違った想いでの申告だ。 |