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下山
 乙妻山で出会った2人のパーティーは、東京から来たという。
 一人は1週間の休暇を取り、高標山、鍋倉山と歩いてきて、もう一人の仲間と長野にて合流。乙妻山で完全燃焼をして帰るそうだ。
 もう一人は深夜2時に自宅を出てきたとのこと。二人は共に良きパートナーらしい。

 乙妻山山頂には、私の後にこの二人が到着した。ほとんどラッセルをしてもらったのに、申し訳ないような。
 みんなでピークに立てた喜びを共有した。この日、乙妻山を訪れたのは4人だけ。こうした静かな山は、ハードではあったが、自然界からの声とまなざしに心打たれるものがある。

 さて私はスノーシュー。他の人たちはスキー。下山は、スノーシューである私は1歩1歩となる。1番手で下山を開始した。
 問題は、登りの時に核心部であった急斜面。
 ス〜と追い越して行ったスキーヤーたちは、その手前で待っていてくれた。
 「ゆっくり一緒に下りよう。」
 この山で出会ったばかりなのに、嬉しかった。単独行のスキーヤーは、スノーシューで下りやすいルートを先行してくれた。

 核心部を過ぎたところで、皆さんとお別れ。
 長い距離だけに、スノーシュー歩行は疲れた。3時間かかって佐渡山のコルへ。そこには先に下山したはずのスキーヤーが待っていてくれた。
 差し出されたチョコレート。涙が出るほどうれしかった。

 歩行時間は10.5時間だった。この乙妻山スノーシュー登山。山の出会いと共に、山の仲間に出会えたことが、爽やかさを残してくれた。
 名乗り合うこともなく、またどこかで!想いの深い登山だった。





 兄弟のように見えたスキーヤー。実に爽やか。

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 夕陽の黒姫山

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05:06, Monday, Mar 11, 2013 ¦ 固定リンク

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