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自分の人生のほとんどを、親のために尽くし、親とともに歩んだ人にまた出会った。 その親が亡くなり、相続の手続きの依頼のために事務所にやってきた。
3時間近く、依頼者であるSさんは、自分の溢れんばかりの想いを語り続けてくれた。
亡くなられた母親は、あと3ヶ月で98歳になるところだったが、まだまだ元気で、入浴の時に介助するぐらいで、後は時間がかかっても自分で出来ていた。 Sさんが母親の足元でちょっとうたた寝をしてしまい、気が付いたときには、母親は安らかに召されていたそうだ。 Sさんはそれが悲しかったという。もし自分が寝入ってしまわなかったら、母親の異変に気が付き、もっと生きていたかもしれない・・・と。 もっともっと母親に尽くしたかった、とも言う。
高齢者の孤独死や虐待が問題となることがある社会ではあるが、こうした家族もいるんだと、胸が一杯になる。 Sさんのような方は2人目。こうした出会いから、何かが語りかけられている。
山ではミツバオオレンの季節になっていた。
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05:27, Tuesday, Jun 19, 2012 ¦ 固定リンク
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