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佐久の岩場にクライミングに行くのを取りやめて、K家での相続のお仕事の1日でした。 「休みの日なのに申し訳ない。」と言われ、こっちの方が恐縮してしまう。申告期限が迫っているのに仕事が遅れ気味で、私の都合でのことでしたから・・・。 それよりも、休みなく働いているK家の人たちに比べれば、なんのその。天気もあまり良くなかったしね。佐久は知らないけれど!
夫を亡くしたK家のMさん。今年80歳ですが、とてもその年齢には見えません。多少足が弱ってはいますが、健康で、しっかり財産を管理しています。 とても美人で、「今日は化粧していなくて・・。」と言われても「え〜?本当?」と思うぐらい素肌もきれいです。
相続関係の資料を整えながら、Mさんからいろんな話を聴きました。手はコピー機に、耳はMさんの話に。
Mさんは学生の頃、家業のことで苛められたそうです。それが嫌で、住まいから離れた高校(当時は中学)に進学したそうです。そこでは近所の人は誰もいませんでしたから、ノビノビと学生時代を送れた。そしてその時に裁縫も身に着けたそうです。 家業を手伝いながら結婚。貧しい生活だったので、子供たちにおもちゃも買ってやれず、全部手作りのおもちゃを与えたそうです。ここで身に着けた裁縫が役立っていた。 また生活の足しになるようにと、裁縫の内職をしたそうです。
貧しい生活でも、子供たちには不自由させまいと夫婦で頑張った仕事。そんな親を見てきた子供たちは、ずっと両親を大切にしてきました。 自分たちが修学旅行に行ってきたときには、1冊のノートに思い出を書きしたためて、Mさんにプレゼントしました。 「母さんは働いてるばかりで、どこにも旅行に行けないから・・・。」 そのノートをMさんは大切にとっておいて、私に見せてくれました。子供たちの両親を想う心に胸一杯。 Mさんは3人の子供たちの成長記録のノートも見せてくれました。母子手帳から始まって、大学を卒業するまでの記録がノートにまとめられていました。 大切にしまってあった子供たちの記録。今まで他人には見せたことがなかったとのことですが、誰にも話すことがなかった自分の人生で辛かったことも含め、胸の内をさらけ出すことが出来てよかった・・・とMさんは言っていました。私もよかった・・・。
相続関係の仕事をしていると、今まで触れ合うことのなかった相続人の人生に出会えるのです。それはごく一部であるかもしれませんが、出会ったごく一部の人生を共有することで、被相続人の最後の看取りをさせていただくのです。 仕事ではあるけれど、仕事だけでは割り切ることのできないものを、私は頂いています。 |
05:15, Monday, Mar 26, 2012 ¦ 固定リンク
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