資産税研修会は、手がけることの多い相続税申告においての確認事項ができてよかった・・・というのが感想です。 長野支部のT先生も参加していました。
国税庁のホームページにも公開されていますが、研修会の中で参考資料として、相続税の調査や脱税についての話がありました。
平成22年事務年度においての相続税の実地調査の件数は13,668件で、このうち申告漏れ等の非違があった件数は11,276件、非違割合は82.5%(前事務年度84.7%)です。 申告漏れ課税価格は3,994億円で、実地調査1件当たりでは2,922万円。 申告漏れ相続財産の金額の内訳は、現金・預貯金等1,332億円が最も多く、続いて土地719億円、有価証券631億円の順となっています。 土地については、評価の違いによる申告漏れが考えられます。
実務を行う税理士としては、やはり預金関係が悩ましい。 相続税の申告をするにおいて、家族名義や架空名義(今ではほとんどないと思いますが)の預金の調査も、納税者の協力がなくてはできません。 どこまで行うかによって、相続税の税務調査があった時の修正事項に関係してしまいます。それだけに、公開されている現金・預貯金等の申告漏れの数字が一番多いことは納得してしまう。
相続の手続きは、かなりプライベートなことまで入り込むので、納税者との信頼関係を構築しつつ進めていく必要があります。それが出来たときの喜びは大きい。でも税理士としての私は、そこに行きつくまでに悩むのです。
実際には、納税者が納得した上で、しっかりと預金調査をさせてもらっています。 |