警視庁の発表によると、平成22年中の山岳遭難の発生件数は1,942件(前年対比266件増)、遭難者数は2,396人(前年対比311人増)で、昭和36年以降で過去最高。 死者・行方不明者は294人となっています。 年代別でみると、40歳以上の人の割合は全遭難者の76%に及び、55歳以上の遭難者が全遭難者の59.9%を占め、遭難者の6割以上が「登山届」を出していなかったそうです。
今年12月12日に鈴鹿山系で行方不明になった登山者の捜索活動が、今も行われています。その模様をクライミング仲間が公開しています。 2月12日朝6時30分に、「今から下山する」と家族に携帯電話で連絡しているという情報のみで、山域を絞りきれず、捜索範囲は、藤原岳、御池岳、鈴北岳を中心とした登山道に沿った部分から始まったそうです。 何日もかけて大勢の人が行った捜索ルートを見るとその後苦労が伺われます。 そして昨日で、捜索は暗礁に乗り上げた感があるとのこと。でもまだまだ続けるのです。
『いまだ下山せず!』(泉康子氏著)を読みました。 1986年12月28日に槍を目指したのらくろ山岳会の三人の男性パーティーが遭難し、その捜索活動が書かれています。 他のパーティの証言を聞き集め、三人の軌跡を積み重ねて真実を追い、その年6月30日に3人目が発見されるまでのドキュメントです。
鈴鹿山系の捜索活動と、のらくろ山岳会の捜索活動が重なります。捜索エリアは、計画的で慎重な行動をするNさんの性格から推測しているとのこと。1日も早い発見を祈っています。 |