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Oさんのこと
 現役時代に小学校の教員だったOさんは、
 「わたしは半分男って言われるの。」
 というくらい(?)、さっぱりとした言葉がポンポン飛び出してきます。
 初めてお会いした気がしません。でも初めてではなかったのです。以前に私の行ったセミナーに参加したとかで、
 「あら、こんな美人を忘れちゃった?私も先生の顔は忘れていたけれど・・・。」
 と一言一言に親しみを感じます。

 Oさんは約1ヶ月ほど前に夫を亡くしました。長女は仕事の関係上別に生活していますが、夫亡き後は、Oさんは療養手帳を所持する長男と二人で暮らしています。通された部屋は教養が満ち溢れている感じで、さすが教員一家・・・。
 亡くなった夫も中学の先生でした。大勢の教え子たちに囲まれた人生は恵まれたものだったに違いありません。それだけに夫の最後をそっとしておきたかったのか、密葬で済ませたそうです。

 突然倒れて3ヶ月で亡くなったそうですが、その3ヶ月間は親子3人で毎日病院へ通ったそうです。
 「夫はいいものを残してくれたと思います。子供たちが毎日父親の様子を見に行ったというその優しさを育ててくれた。」
 「不思議なことに、亡くなっても涙がでない。今も出ない。全く涙が出ないのよ。」

 Oさんは、短歌を詠みます。いくつもの賞を受けた短歌が部屋に飾ってありました。
 「明日又ね、といって沈む陽を見るけれど、また明日この陽を見ることができるとは限らない。そんな想いを詠んだんだけれど、その直後に夫は倒れた・・。なんか予感するものがあったのかもしれない。」

 沢山、今までの人生のお話を聞かせていただきました。今の想いもお聞きしました。今後のことも一緒に考えていく予定です。相続の手続きに関しては、長男に後見人を立てなくてはなりません。そのことも打ち合わせをしました。
 高齢ではあるけれど、Oさんの人生はこれからも続きます。Oさん一家とは、今後ずっと関わっていくんだろうなあ〜と思っています。

 今朝の朝の空。夕焼けみたいにきれいです。

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04:59, Thursday, Dec 15, 2011 ¦ 固定リンク

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