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「お言葉でございます」 草柳大蔵さんが聞いたら、喜びそうな本の題名です。最初、著者は草柳さんかと思ったくらいです。 近代史研究家の高山宗東さんが著者。「言葉」にまつわる話(噺)が48話書かれていますが、面白くそして含蓄があり、ぜひ手に取ってほしい本の一冊です。
「デブの語源」という項目など、自分のことを思いながら読みこんでしまいました。 この項で、著者は「言霊」のことも述べています。 私は小学校の頃は「デブ」と言われいじめられました。かなり傷つく毎日でした。 そうした言葉の力が「言霊」。 『この「言霊」を制するには、言葉の語源をひも解き、そこに形成されている精神世界を知ること。そうすると、「デブ」と発した人の人間性の深浅が見えてくる。浅はかな人間に何を言われようと、怖いことは何もない!』 なんて、私のトラウマが薄れていくことも書かれていました。
金田一春彦先生は「言葉は使われる過程で変化していくもの」とおっしゃっていたそうです。そして「それらが正当化されてゆく過程を把握することが重要」とも。
著者も書いていますが、『安っぽい知識の持ち主は、「この言葉の意味は本来違う。だから、そう使うのは間違っている!」と挙げ足をとるばかりである。』とあります。 自分自身、反省させられることも多い「お言葉でございます」の一冊です。 |
04:47, Monday, Jan 31, 2011 ¦ 固定リンク
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