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「白椿 柩に入れて娘をおくりぬ」 短冊に書いて、遺影の横においてありました。 遺影に写っているのは、S社の社長の奥さんです。 仏壇にお参りさせていただき、ふと傍らにある写真を目にしたときです。娘を想う母親の、切なくそれでいて静かな文字。「○子へ、母より」とありました。
亡くなられた奥さんとは、直接お会いしたことがありません。けれど、こうして手を合わせながら向かい合っていると、ふと語りかけられたような気がするのです。
社長を支える立派な奥さんでした。奥さんも別の仕事を持ち、経営者という視点から社長と会社を支え続けました。確実に会社の業績が伸びた一因でもあります。 若くての突然の死でした。住宅の借金も昨年完済し、これからというときでした。労苦を共にしてきただけに、一言一言が、社長の悲しみとして涙となります。 何もできないけれど、ただ話を聴くだけですが、生前に多くのものを残された奥さんの生き方に、絶対忘れてはならないものを感じました。
支給された定額給付金。子供たちと相談して、遺骨の入るペンダントを購入。首にかけているそうです。 いつまでも一緒。
残されたものの悲しさは、時間が解決するのでしょうか。振り返るのでなく前を向いて歩いてほしい。そんな時がいつかやってくる・・。
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03:56, Saturday, May 23, 2009 ¦ 固定リンク
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