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心温まるお手紙をいただきました。 まもなく84歳になられるKさんというご婦人です。
この方との出会いは、ある方の紹介で、相続の手続きをすることがきっかけでした。 個人の確定申告期間中の忙しい時でしたが、Kさんがとても心細く思っているので、1日でも早く訪問してほしいという紹介者からの依頼があり、足を運んできました。
Kさんは年齢を感じさせない、そしてとてもきれいな方です。家の中もきちんと片付いていて、週2回ヘルパーさんが通ってくるだけで、あとはすべて自分で処理しています。 子供はいなく、夫と二人で仲良く暮らしてきました。しっかり家を守り、専業主婦で、あまり外に出る生活はしていませんでした。買い物にもほとんど出たことがなかったそうです。 ある面では世間知らず。けれどどうしたら相手の人が喜んでくれるかを充分知っていて、その人が喜ぶのを見て自分も喜ぶKさんなのです。
Kさんに残された遺産は、税金が課税されるほどではありません。ですから相続税の申告は必要ありませんが、残された遺産の分割と名義変更があります。 法定相続人は兄弟姉妹。 でも具体的にどの人なのかKさんはよく把握できていません。 遺産分割でちょっと大変かな・・・と思っていましたら、何かの話で遺言書が残されていることが分かりました。Kさんはそれがとても大切なものとは思っていなかったそうです。 「まあそうなの。主人の形見としてずっとしまってあったのよ。」 と天真爛漫に話されます。
相続人の確定をして、遺言書の検認をすることを説明しました。遺言書の内容にもよりますが、この遺言書で名義変更をすることができそうです。たぶん遺産の全てがKさんに渡るようになっていると思いますから。
気がかりなのは、相続手続きが終了しても、今後のKさんの生活です。親せき付き合いはほとんどなく、「遠い親せきよりも近くの他人」のお付き合いをしている人が一人いるそうですが、いずれその方とも話し合わなくてはならないでしょう。
税金の申告だけに限らない、たまたま関わることになった人の今後の人生を見守っていくことにもお手伝いさせていただけることは、責任あることですが嬉しくもあります。
Kさんとは、初めてお会いしたのですが、2時間も話し込んでしまいました。 それがとても印象に残ったらしく、手紙をいただいたのです。
「人生の先みぢかくなりまして、先生にお逢いできまして、いろいろと、おみちびき頂けますことを思いますと、せっかく残されました人生を大切に、いたしたくなりました」
その人の少しでも支えになれたなら・・と思うと、税理士としての出会いが、私自身の人生の支えにもなります。
相続人は10人を超えそうです。 |
05:23, Thursday, Mar 19, 2009 ¦ 固定リンク
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